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18日午前4時半ごろ、JR九州の運行管理システムにトラブルが起きた。予備システムを立ち上げ、同7時20分から順次運行を再開したが、鹿児島線と若松線、福北ゆたか線のほぼ全線で大半の列車が運休。遅れは日豊線、長崎線、肥薩おれんじ鉄道など九州各地の在来線に拡大した。特急を含む計179本が運休し、計16路線の約7万9千人に影響した。九州新幹線に影響はなかった。
JR九州はシステムの復旧を急ぐとともに、原因を調べている。
JR九州によると、トラブルがあったのは博多総合指令(福岡市博多区)で管内全線の運行状況を確認するシステム。このうち、鹿児島線の門司港―八代と川内―鹿児島中央、若松線の若松―折尾、福北ゆたか線の折尾―博多について、運行管理が出来なくなった。
3路線で列車の運行を見合わせた。発生時にすでに運行していた列車は無線で位置を確認しながら走らせたが、手動では対応しきれず、間もなく全線で運休した。
システム障害は通勤・通学ラッシュの時間帯と重なった。JR博多駅の改札口周辺は午前8時を過ぎても、携帯電話で会社などに遅れを知らせたり、ダイヤを不安そうに見つめたりして運行再開を待つ通勤通学客でごった返した。
福岡県古賀市の千鳥駅まで通勤する途中だった会社員、伊上宏さん(38)は「いつ復旧するのか、知らせてくれると助かるのですが」と困った様子。同県宗像市の赤間駅までの列車を待っていた大学3年、稲吉麻衣子さん(20)は「駅から大学までのバスがなくなってしまう」と時計を見ながら話した。