東日本大震災:がれき受け入れ、今月末で終了へ 総量は1200トンに /富山
毎日新聞 2013年07月18日 地方版
東日本大震災で発生した災害廃棄物(震災がれき)の県内受け入れが今月末で終了する見通しとなった。搬出元の岩手県から連絡を受けた県が17日、発表した。受け入れ総量は予定していた3900トンの3分の1以下の約1200トンとなる見通し。石井隆一知事は広域処理の受け入れについて「災害廃棄物が精神的にも物理的にも復興の妨げになっていた。安全に順調に処理できたことはよかった。広域処理しなければ地元でもっと処理をしなければならなかった」と評価した。
県内で受け入れているのは岩手県山田町で発生したがれき。高岡市など3団体が4月から順次受け入れている。山田町からのがれき搬出は今月末に終了し、3〜5日後に県内の焼却施設での受け入れが終了する見込み。
岩手県によると、広域処理の終了はがれきの品質低下が理由。震災から2年を過ぎたがれきは風雨によって腐って形が崩れるなど劣化が進んでいる他、土砂も多く含まれているという。
このため、県の受け入れ基準を満たす可燃物を継続的に搬出するのが難しい状況となっている。また、実際の量が測量した量よりも少なかったことも理由の一つと説明している。【大森治幸】