NPOに就職するなら「インターンから」がおすすめ

2013/07/18


先日日本財団×BLOGOSによる「就職先としてのNPOを考える」というイベントに登壇してきました。申込みベースでも170人(8割方は学生)という、かなり関心度の高いイベントでした。もっとお話ししたかったなぁ。


NPOへの就職は「インターンから」がおすすめ

ETICが運営する「DRIVE」のようなサイトも登場していますが、NPOの世界はリクナビ・マイナビのようなプラットフォーム的求人サイトが存在しません。残念ながら、求人情報を探すだけでも至難の業だったりします。開示されている情報が少ないことも多いので、結局サイトを見たけどよくわからない、というケースも。

少なくとも現時点においては、NPOへの就職は「インターン」を経由するというアプローチを、個人的にオススメします。ぼくの知っている範囲でも、新卒・中途ともに、インターン経由の採用が一般的です(特に新卒は、ほぼインターン経由なのでは…)。


インターン先を探す方法は、学生の場合は「ETIC」が主催するマッチングイベントへの参加が一般的です。ETICを経由せず、直接インターンを集めている団体も多いので、強い希望がある場合は決め打ちもいいでしょう。

概ねどの団体も、インターンの採用に関しては比較的フレキシブルなので、突破力と熱意があるのなら「私はこれができます!しばらく一緒に働かせてくださいッ!」と突貫するのもありですね。


社会人の場合も、休職中にインターンをするケースをちらほら見かけます。明確なスキルがある場合は、土日や平日の朝・夜にプロボノとして関与し、そのまま職員になるという道もあるでしょう。

関連するところでは、かものはしプロジェクトは「社会人インターン制度」を組織として用意していますね。東京のNPOサポートセンターは「NPOキャリアカレッジ」という有料スクールを運営しています。


もちろん、一般企業と同じく採用ページという形で門戸を開いている団体も存在します。ただその場合も。マッチングの問題を考えると、インターンなりプロボノを通して「お試し入社」してみるのをおすすめします。


NPO就職への特有の?課題として「ミッション、ビジョンに共感していても、その問題解決のアプローチに共感できない」というミスマッチがありえます。

たとえば「ホームレス問題を解決する」というミッションを掲げている団体は複数ありますが、解決アプローチはかなり多様なわけです。ぼくが手伝っているビッグイシューは「ビジネスを生み出す」ことにこだわりを持っています。

私自身は、”ホームレスをビジネスパートナーにする”事業に取り組んでいる。社会問題をビジネスの手法で解決する「社会的企業」として、2003年5月に有限会社ビッグイシュー日本を設立した。そして、ホームレス状態の人に雑誌「ビッグイシュー日本版」の販売の仕事を独占的に提供している。創刊から2013年3月末までに累計571万冊の雑誌を売り、販売者に8億2万円の収入を提供することができた。

同じホームレス問題の解決を志していても、人によっては、ビッグイシューのアプローチに共感せず「炊き出しのような直接的支援を行うべきだ!」と考える人もいるでしょう。アプローチへの共感はほとんど好みの問題なので、自分にあった組織を見つける(ないし自分で立ち上げる)しかありません。


というわけで、インフラが整うまでは、NPOへの就職は「インターンから」がなんだかんだで一般的なのではないかと考えます。とはいえ、これはぼくが観測できる範囲での話なので、実態は違うかもしれません。多様な情報源を参照することをおすすめします。「NPO就職白書」とかどこかの団体つくらないかなぁ…。


関連して、以下の記事も参考になります。

「NPO・ソーシャルベンチャーに転職する時にぶつかる3つの壁」 by かものはし山元圭太さん | DRIVE – ソーシャル・NPO・ベンチャー 求人情報


ドンピシャのタイトル、こちらもおすすめ。

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