アジア・太平洋株式サマリー:ハンセン続伸も中国株は反落
7月17日(ブルームバーグ):アジア・オセアニア各株式市場の動きは以下の通り。
【香港株式市況】
香港株式市場ではハンセン指数 が3日続伸。中国の石炭銘柄が上昇をけん引した。企業買収での資金払い過ぎを報じられた電力会社の華潤電力は急落した。
時価総額で中国最大の石炭会社、中国神華能源 (1088 HK)は5.3%高。6月の売り上げ増加が好感された。宝飾品販売の六福集団(国際、590 HK)は6%上昇。既存店売上高の増加に加え、金相場が3週間ぶりの高値付近で推移したことが手掛かり。
華潤電力(836 HK)は一時4年ぶり大幅安となり、公益事業株指数の下げを主導した。
ハンセン指数 は前日比59.49ポイント(0.3%)高の21371.87で終了。一時は0.3%安まで下げた。ハンセン中国企業株(H株)指数は前日比0.7%高の9480.85で引けた。
バリュー・インベストメント・プリンシパルズのサンディ・メータ最高経営責任者(CEO)は「株価はバリュエーション面で非常に魅力的だ。中国の経済成長率は現在7%前後の水準で安定し、これ以上の鈍化はないと当社は予想している」と語った。
【中国株式市況】
中国株式 相場は3日ぶりに反落。上海総合指数のボラティリティが2010年12月以来の高水準に達する中、酒造や証券株が下げを主導した。
時価総額で最大の酒造会社、貴州茅台酒 (600519 CH)は3週間ぶりの安値に下落。UBSは酒類価格に下押し圧力がかかっていると指摘した。中信証券(600030 CH)は3%安、中信銀行(601998 CH)は2.3%下げ、金融株指数を圧迫した。
不動産開発銘柄で構成する指数は反発。中国当局は借り換え規制を緩和する方針だと国営の新華社通信が伝えた。
上海証券取引所の人民元建てA株と外貨建てB株の両方に連動する上海総合指数 は前日比20.80ポイント(1%)安の2044.92で終了。一時は0.5%高まで上げた。上海、深圳両証取のA株に連動するCSI300指数 は前日比1.5%安の2282.84で引けた。
中原証券の李俊ストラテジスト(上海在勤)は「中国政府が7-12月(下期)に経済成長のさらなる鈍化を実際に防げるかどうかをめぐって投資家の見方は割れている。相場は不安定だ」と語った。
【インド株式市況】
17日のインド株式相場は反発。前日の2週間ぶりの大幅安から持ち直した。一部業界を対象に海外からの投資規則を緩和する計画を政府が承認したことが好感された。ヒンドゥスタン・ユニリーバ が上場来高値を更新した。
ムンバイ市場のS&Pセンセックス 指数は前日比97.50ポイント(0.5%)高の19948.73で終了。前日は3日以来の大幅安だった。ヒンドゥスタン・ユニリーバは9.9%高。たばこのITC とソフトウエアのタタ・コンサルタンシー ・サービシズも上場来高値に達した。
政府は16日、外国企業による電話会社の100%保有や防衛関連企業への26%を超える出資を認める規則変更を承認した。
【オーストラリア株式市況】
S&P/ASX200指数は前日比4.33ポイント(0.1%)安の4981.68。
【韓国株式市況】
韓国総合株価指数は前日比21.13ポイント(1.1%)高の1887.49。
【台湾株式市況】
加権指数は前日比1.16ポイント安の8258.95。
更新日時: 2013/07/17 21:18 JST