東京大:秋入学を見送り 4学期制導入へ
毎日新聞 2013年06月19日 11時27分(最終更新 06月19日 12時26分)
全学部の秋入学への移行を打ち出していた東京大学が、秋入学を当面見送る一方、2015年度末までに4学期制を導入するという最終案をまとめたことが分かった。授業の始まりを年4回にして留学しやすい環境を整えるのが狙い。7月末に正式決定する。
東大は12年1月に秋入学全面移行案を発表して以降、学内で議論を重ねてきた。国際的に主流な秋入学に移行することで大学のグローバル化を図り、国際競争力の向上を目指していた。しかし、公務員試験や医師などの国家資格試験のほか、法科大学院の入学などが3月卒業を前提にしているため受験に支障が出る▽春の合格から秋入学までの空白期間(ギャップターム)を活用する環境が整っていない−−ことなどから慎重論が強く、「社会的環境整備の見通しはまだ明らかではない」として当面見送りを決めた。
新たに導入する4学期制は、(1)1学期を4〜5月、夏休みを6〜8月、残りを2〜4学期(2)現行の2学期をそれぞれ2分割−−の2案を示し、学部ごとに選択する方向。2学期制よりも短期間で単位が取得できるため、留学機会が増えることが期待されるという。4学期制は早稲田大が今年度から人間科学部など一部の学部で実施している。【三木陽介、水戸健一】