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官僚はSPEEDIをどう使ったのか - 利権と欲得のお仲間
SPEEDIは、3/11の地震発生から2時間後の16時49分に緊急モードに切り替えられている。SPEEDIには平時のモードと緊急時モードの二つがあり、平時モードでは、緊急時の予測計算に必要な様々なデータを集積しているだけだ。ネット上の情報の説明が分かりやすいので抜き書くが、「SPEEDIの役目は、最大で79時間先までの、当該原子力施設付近の風速場といった局地的な気象予測や、大気中の放射性物質の濃度、線量率の分布等の予測計算をおこない、それを地図上に表現された計算図形として関係機関の端末に配信することにある」。そして、「データの内容は、各原子力施設近辺の地形情報、気象観測点データ、アメダスやGPVデータといった局所的な気象実績、モニタリングポストからの放射線データなど」で、平時はこれらを刻々と、黙々淡々とオートで更新し、いざ放射能事故が発生した緊急時の本番に備えているのである。「原子力災害の対応にあたる各種対策本部や自治体は、配信された予測計算図形を基本資料とし、緊急時モニタリング計画や避難計画の策定等に利用することで、より迅速、より正確な初動が期待できる」とある。今回、SPEEDIの情報は、官邸に置かれた原子力災害対策本部において、避難計画の策定に活用されず、半径10kmだの20kmだのの同心円の避難指示が出されただけだった。SPEEDIの運用にはマニュアルがあり、2010年10月の浜岡原発の事故を想定した防災訓練では、SPEEDIの予測図が使われ、避難指示が発せられていたにもかかわらず。
 

昨夜(7/16)、TW上で行われた鈴木寛の「討論会」は、湯浅誠が登場して客集めをしている。TWの公開討論なので誰でも参加できるとあり、戸谷真理子らが乱入して、鈴木寛に子どもの20ミリシーベルトの問題やSPEEDIの問題を追及した形跡が残っている。無論、TW討論だから、鈴木寛や取り巻きは無視して逃げ、選挙宣伝になる都合のいい発言だけ残しているのだが、その中で、戸谷真理子の興味深い発言があった。一つは、「文部科学省は3月12日深夜に福島に測定班を派遣していますが、誰が指示したんですか。予算はどこから」のTW、もう一つは、「鈴木さんはいつSPEEDIの情報を知ったんですか。誰がスピーディを緊急モードにしろと3月11日指令を出したか?はっきりしてください」のTW。つまり、3/11にSPEEDIを緊急時モードに切り替える指示を出したのは、元経産官僚で他の政務三役よりも原子力行政に詳しい副大臣の鈴木寛だった可能性が高い。大臣の高木義明は、旧同盟系(三菱重工)の労組上がりの党人政治家で、行政には何の専門分野のバックグラウンドも持たない素人の人間だ。今回の原発事故の対応では、責任者だったために広瀬隆から刑事告発された身だが、つまりは飾りの人形であり、長州藩主の毛利敬親(=そうせい公)だったに過ぎない。党の派閥と年功の人事で、偶々、文科相のポストに就いただけだった。原発事故で責任当事者の立場になり、汚名を残したことは、本人にとっては不運で不本意なことだったに違いない。

この事故の初動対応において、文科省の動きを仕切ったのは鈴木寛で、具体的に言えば、渡辺格が判断したり勘案したり進言したもの(=不作為)を、鈴木寛が裁可し決定して指示として出している。SPEEDIは、事故直後の3/11の16時49分から緊急時モードに入った。緊急時モードとは、オートではなくマニュアルで操作し、具体的に地域と日時をインプットして、放射能の拡散予測を図面に展開、プリンタで描画出力するモードだ。実際、3/16までに保安院45回、文科省38回、安全委1回と、合計84回、運用部署の原子力安全技術センターに予測指示が出され、図面が作画されている。文科省は、6日間に38回、予測図を出力している。1日平均で6回、4時間に1回、SPEEDIを使ってずっと予測図を出していた。この行政オペレーションは、実務の官僚(ex.渡辺格)が勝手に独断や裁量でできることではない。内部に指示書が残っているはずで、SPEEDI予測出力の目的の記載と同時に、鈴木寛のハンコが押してあるだろう。役所は法律と規則と文書と印鑑で動く。法律と規則と文書と印鑑で、命令と執行が正当化され根拠づけられる。鈴木寛は、後の「証言」で、SPEEDIの情報を公表して避難住民のために提供しなかったのは、「放出源情報」がなく、正規で完全なSPEEDIの予測情報の提供にならなかったためだというような不毛な詭弁を弄し、自らの不作為の責任を言い訳している。しかし、文科省自身は「放出源情報」なしのままで、シミュレーション情報としてSPEEDIの図面を活用し続けていたのだ。

これはどういうことか。文科省のサイトに、こんなことが書いてある。「文部科学省では,福島第一原子力発電所の事故が発生した3月11日以降、緊急時の対応として、SPEEDIを緊急時モードにし、単位量(1ベクレル)放出を仮定した場合の予測計算を行っています」。つまり、正確な放出源情報(核種や量)はなくても、仮想値を入力することで、放射能の拡散予測は十分にできるのであり、避難住民を支援する行政情報にはなり得るのだ。もっと端的に言えば、SPEEDIの予測情報で最も重要なのは、79時間先までの気象情報であり、特に風の方角や強さのデータなのである。SPEEDIはそれを正確に図面に描き出していた。だから、国民に伏せながら、福島の住民には隠して、彼らはその図面を刻々と出力し、どこに、どこまで、放射性物質が飛散するかを見て確認していたのだ。一体、彼らは、文科省は、何のためにSPEEDIの図面を出力していたのか。そのことについて具体的に検証し確定した報道はない。渡辺格や斑目春樹が、とぼけた「証言」を返し、忘れたフリを演技して、マスコミの取材記者を煙に巻いているだけだ。何か内部で専門的事務的に使っていたのだろうかと、官僚に騙される単純な人間は思い、そこで想像と推理を止めてしまう。違う。そうではない。官僚の行動は、官僚という生きものの邪悪な生理と狡猾な本能に即して考察しなくてはいけない。彼らは、自分の身内のためにSPEEDIを私物利用していたのだ。親戚が福島にいる。実家が福島にある。東京に北北東の強い風が吹くのはいつか。その場合はどれほどの時間か。

それを私的に監視していたのだ。霞ヶ関の出先が福島にある。茨城、栃木、群馬、宮城、山形、新潟にある。彼らを放射能禍から守らなくてはいけない。東京に大量の放射性物質が降り注いだのは、3/15と3/23である。3/23、金町浄水場の水道水から乳児の飲用基準を超える放射性ヨウ素が検出され、東京も半ばパニック状態になった。この2日の東京への放射性物質の襲来について、官僚たちは、SPEEDIを使って正確な時刻と範囲を予知していただろう。一般には知らされなかったが、事前に予測情報を持っていた官僚たちが、自分の家族に何の予防措置もしなかったとは考えられない。外出するなと言い、窓を閉め切ってやりすごせと注意したことだろう。早めにペットボトルの飲料水を蓄えさせ、3/23の金町浄水場の発表後に備えたはずだ。国民の莫大な税金130億円を注ぎ込んで構築、整備したSPEEDIは、国民を原子力災害から守るシステムではなく、官僚を放射能汚染から守る防災システムだったのだ。その目的どおりに、SPEEDIは正確に作動し、活躍し、官僚と官僚の家族と関係者を放射能被害から救ったのである。SPEEDI隠しについて、財界から政府への批判が少ないこと、批判が一般市民だけで経済界から上がらなかったことに、私は少し怪しんで思うところがある。例によって、誰かから「陰謀論脳」だと誹謗や罵倒が飛びそうだが、鈴木寛と文科官僚がSPEEDI情報を隠蔽したため、企業は少なからず被害を受けているはずだ。工場の換気口とか、事前にSPEEDIの予測を知っていれば、放射能汚染を最小限に止める対策を打てたことだろう。

経済界から批判が出ない。ひょっとしたら、官僚と政治家たちは、SPEEDIの予測情報を財界の一部にはこっそり教えていたのではないか。防災の傘の中に入れてやっていたのではないか。私は、鈴木寛のHPにある「応援する会」の面々を見て、「利権」という言葉が自然に思い浮かんだのだけれど、もし、そうやって、一般人の手に入らない情報を彼らが鈴木寛から極秘に得ていて、一般人が知らずに被曝するところを自分だけは特別な便宜で助かっていたなら、鈴木寛と官僚に心から感謝し、受けた恩義を選挙の応援で返そうという気になっても不思議はあるまい。世の中は意外に単純な原理と構造で、決して複雑ではなく、分かりやすい欲得と利権の仕組みで動いている。利権の内側に入れておいしい思いをする者と、そこから排除されて苦い思いをする者の二種類に分かれるのだと、年をとるほどに強く思い知る。鈴木寛と仲良くしていれば、必ずいいことがあるのである。鈴木寛の仲間が助けてくれるのだ。強い者、特権のある者の身内になれ、互いに助け合える。早く教授になりたい野心家の准教授は、他の者より早く教授になれる。大学の人事権は文科官僚が握っているから。また、そろそろフリーの評論家にも飽きて、安定した地位と身分が欲しくて大学のポストを所望する者は、文科官僚が一押しする候補を応援した方がいい。フリーの評論家など、いつまで稼ぎを続けられるか分からず、見かけは派手でも不安定なことこの上ない。こうして考えると、文科官僚というのは、霞ヶ関では端役の日陰者だが、言論の操作と統制で意外に大きな権力を持っていることに気づく。

文科官僚にとって、鈴木寛は重要で貴重な政治家だ。これから、教科書法の制定(=自民党の言う「自虐史観」の一掃)がある。道徳教育の義務化がある。富裕なエリートと貧乏な庶民とを選別する(欧州型の)階層化教育への移行がある。どれも現在の教育制度を根本から否定して改造する大きな手術で、リスクが小さくない。衆院で野党第一党の民主党が、左派の輿石東を中心に教育政策を纏められると、与野党の「話し合い」が官僚の思惑どおりに巧くいかない。再稼働と原発政策も同じ。三木谷浩史や長島昭久と一枚岩の鈴木寛が必要なのだ。


 
by thessalonike5 | 2013-07-17 23:30 | Trackback(1) | Comments(1)
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Tracked from NY金魚 at 2013-07-18 04:18
タイトル : 密猟者が 発電所跡で秘宝を観つけた チェルノブイリとフク..
 2012年6月にこの映画評論を書いて一年が経ったが、フクシマをめぐる状況はますますひどくなっている。「ゾーン化」していく場所から眼をそらし、なかったことにしようなどという集合無意識にあふれている。それでも眼をこらして原発の惨事を観つめようとする者に、政府は「後ろ向け後ろ!」と号令をかける。ボロボロになったゾーンのこと、そこに住む子供のこと、猛烈な汚染の拡大はすべて放置して、新しい原発の輸出と再稼動、核兵器の確保と軍国に血道を上げる鬼道政府。フクシマのゾーン化は、土のなかに空気に海に深く浸透し、加......more
Commented by 戸谷真理子 at 2013-07-17 23:16 x
きょうはね、もっと興味深い情報を鈴木寛さんからいただきましたよ。

鈴木寛「即座に測定チーム福島に派遣すること」進言し現地派遣 http://ameblo.jp/suzukanouen/entry-11573690102.html
 白い防護服の男は鈴木寛氏が派遣 
http://ex-skf-jp.blogspot.jp/2011/10/blog-post_14.html

文科省3月13日浪江町測定結果隠した  http://www.asyura2.com/12/genpatu25/mg/545.html ……@OrganicNewsClip
文科省が測定データHPで公開したのは、3月15日津島地区と思しき3地点のデータ3月16日公開最初と思います 
http://radioactivity.nsr.go.jp/ja/contents/3000/2952/24/1303726_1501_3.pdf …
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