UPDATE 2-バーナンキ米FRB議長の議会証言での発言要旨(質疑応答)
(内容を追加しました)
[ワシントン 17日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は17日、米下院金融委員会で半期に一度の議会証言を行った。質疑応答の内容は以下の通り。
<各種手段と資産バブル>
われわれにはいくつかの手段がある。FRBは最近、資産バブルに寄与する恐れのあるレバレッジ融資や他の業務に関して銀行向けに指針を出した。われわれは金融制度を可能な限り透明にしたいと望むが、どのようなバブルも防止を保証できるとは考えていない。
<日本・中国の政策と外国為替>
中国は為替レートを管理し、輸出を増やすために長年、均衡点を下回る水準に為替相場を維持してきた。エコノミストの言うところのゼロサムゲームで、相手が利益を得れば、基本的にこちらは失う。
日本のアプローチは異なる。為替レートを操作しておらず、特定の水準に為替相場を直接的に維持しようとはしていない。強力な国内金融政策を講じて、約15年間続いたデフレからの脱却を図っている。その副作用として、円は下落した。
時間が経過して(日本が)実際にプラスのインフレ率を達成すれば、物価上昇分は為替レートの動きを一部相殺するだろう。
<緩和政策・資産買い入れ>
FRBの意図は、予見可能な将来にわたり金融政策を非常に緩和的に維持することであり、維持が必要な理由はインフレが目標を下回っているとともに失業率が依然としてかなり高いためだ。ただ資産買い入れについては、経済指標に応じて判断する方針を非常に明確にしてきた。指標がわれわれの予想よりも強ければ、より迅速に行動すると同時に金利政策を通じて緩和を維持する。指標がそれほど強くなく、われわれの景気見通しに届かない場合、(縮小の)プロセスを遅らせるか、あるいはしばらくの間買い入れを拡大する可能性もある。
したがって、資産買い入れに関してわれわれは入手する指標に非常に敏感に反応する意向だが、同時に、金利政策を含むFRBの全体的な政策は引き続き極めて緩和的になると理解することが重要だ。
<最近の金利上昇>
最近の金利上昇にはいくつかの理由が考えられる。第一に、経済状況がやや好転している。例えば、労働市場統計がかなり底堅いことから投資家の楽観姿勢が強まり、金利上昇につながっている。
第二に、FRBが政策見通しについて情報を公開するなか、おそらく過度に高リスクもしくはレバレッジの利いた一定のポジションが過去1、2カ月間で巻き戻された。こうした動きに伴うひっ迫は好ましくないものの、市場で一定のポジションが減るという点では少なくとも良いと言える。
<失業率7%>
失業率7%は目標ではない。われわれが望む労働市場の改善の度合いを計る目安として意図されたものだ。このため、FRBが買い入れ規模の縮小を進めるにあたり達成されるべき一連の条件を列挙した。
<インフレ率>
長期金利は、インフレ率に経済成長率を加えた数値にほぼ等しい。インフレ率は2%への回帰を目指している。これは、危機の影響やその他の事情から実質経済成長率が今後幾分低めに推移する限り、均衡金利も低くなることを示唆している。
<国債買い入れ>
比較的少量ではあるが、FRBは今も発行済み米財務省証券を保有している。新規発行が減少するにつれ、市場で流通し始める財務省証券に占めるわれわれの買い入れの割合が大きくなっていくのは事実だ。
しかし、われわれの買い入れが国債市場を阻害しているとの事実は把握していない。われわれは、金利を低水準に維持するにあたり買い入れが効果的であったと確信している。
<構造的失業>
(米失業率の)約2%ポイント、たとえば5.6─7.6%の差は景気循環的なもので、残りがエコノミストの言う摩擦的、構造的なものだ。
最も重要なのは、失業の構造的な要素がこの間大きく増大した形跡が、これまでのところあまり見られないことだ。失業期間が1年、2年、3年と続けば技能や労働市場への執着が失われ再雇用されなくなる恐れがあるため、この点についてわれわれは懸念してきた。
これまでのところ、われわれは依然として5%台の失業率達成は可能とみている。
<失業率>
失業率は長期的に正常な水準を依然として大きく上回っている。具体的に言えば、連邦公開市場委員会(FOMC)参加者による見通しは、長期的に正常な失業率が5.2%─6%に近い水準にあることを示唆している。
ただそれ以上に、これだけの失業が存在していることは、求人に見合う技能を身に付けていない、もしくは求人がある地域に住んでいない人々が多いという事実を反映している。
このため(重要となるのは)職業訓練や教育に加え、労働市場の機能向上、ミスマッチの解消だ。労働政策を通して実施できることはある。労働政策を通して、FRBが単に需要拡大を促進するよりも大きく失業率を引き下げることができる可能性がある。
<市場との対話>
われわれの計画や、金融政策をどのように進めていこうと考えているかについて、市場や一般の人々に知らせるために、可能なことを全て行うべきと引き続き信じている。
これらの事項について示さなければ、混乱が起こり、FOMCの期待から市場の期待が離れていく恐れがあった。レバレッジを高めたり、市場で過度に危険なポジションを拡大させたりする恐れもあった。この状態の巻き戻しが、これまでに観測された乱高下の一因と考えている。
従って、われわれの計画や考え方について可能な限り(市場などと)意思疎通を行うことが非常に重要になっている。われわれのメッセージを市場は理解し始めており、変動も明らかに落ち着いた。
<財政政策>
財政政策は短期的な問題をやや注視し過ぎており、長期的な視点が十分でないと考えている。短期ではやや制約を少なくし、長期では持続可能な軌道に確実に乗るために一段の行動を取る可能性について検討するよう議会に提案する。
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