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震災がれきの搬出作業 今月末までに終了する見通し
(2013年07月17日 17時14分)
県内で行われている東日本大震災で発生したがれきの広域処理で、岩手県山田町の震災がれきの搬出作業が、今月末までに終了する見通しとなりました。
これは、17日、石原環境大臣と岩手県の達増(たっそ)知事から石井知事に連絡があり、明らかになったものです。
変更された震災がれきの受け入れ量は、あわせて1200トンで、内訳は、高岡市がおよそ500トン、新川広域圏事務組合がおよそ300トン、富山地区広域圏事務組合がおよそ400トンです。
これは、去年8月、環境省から県に要請された受け入れ量の1万800トンに比べ、およそ10分の1、また、先月見直された3900トンよりも少なくなりました。
大幅に少なくなった理由について、受け入れ基準にある『木くずなどを主体とする可燃物』の劣化が進んでいること。
また、震災がれきには多くの土砂が含まれていて、当初の概算時に、正確な数字を把握できなかったことなどがあげられています。
このため、岩手県山田町からの震災がれきの搬出は、今月末までに終了する見通しです。
震災がれきの受け入れをめぐっては、高岡市が4月下旬から処理を始めたほか、新川広域圏が5月末、富山地区広域圏は先月18日から焼却処理を始めていました。
焼却施設での受け入れは搬出が終了してから3日から5日後に終了する予定です。
県内で、震災がれきの受け入れが最も早く進んでいた高岡市には、17日現在でおよそ450トンが搬入されています。
市での受け入れ量が、当初見込みの1900トンから、岩手県内でも半日で処理ができる500トンにまで減ったことについて、高橋市長は次のように述べました。
また、新川広域圏では、16日までに、およそ220トンの震災がれきが搬入され焼却・埋め立て作業が続けられています。
新川広域圏事務組合は2市2町の住民のほか、公害防止協定にかわる『確認書』を交わした焼却施設と最終処分場周辺の住民に18日以降、通知し報告することにしています。
一方、受け入れ時期が最も遅くなった富山地区広域圏事務組合は、最大で1500トンあまりと見込んでいた受け入れ量が今回の見直しによりその3分の1以下の400トンに減少。
今月10日までにすでに半分以上の205トンを焼却処理していて搬入開始から40日あまりで、終えることになります。
今回の受け入れ量の変更について事務組合は「受け入れる量や期間は県が決めることであり、広域圏としてコメントする立場にない」として記者会見を開きませんでした。
一方、富山地区広域圏のがれき受け入れに反対してきた住民グループの中山郁子(なかやま・いくこ)代表は、「わずか1200トンのがれきを受け入れるために多くの税金を使って、岩手県の被災者たちが本当に喜んでいるのか疑問だ」とコメントしています。
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