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憲法を聞く(8)みどり 谷岡郁子代表

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 −憲法に対する基本的な姿勢は。

 「今のつくられた改憲論議はうさんくさい。それよりも、政府や国会議員が現行憲法を実行しているのかが問われるべきだ」

 −具体的には。

 「福島の原発事故で、国は被害者の人権を尊重してきたか。膨大な使用済み核燃料で、未来の子どもたちの可能性が制約されてもいいのか。働く意思があっても仕事がない若者や女性は、平等といえるのか。憲法からの逸脱を許さない」

 −参院選の政策集に「改正は可能であるべきです」と書いた。

 「それは理念としての超長期的な課題としてだ。主権者である国民の力量が高まったときに、国民の側からの改憲はありうるべきだ。だが、現状は日本の民主主義が危うくなっている。その民主主義を保障する憲法さえも守られていない」

 −政策ごとの国民投票には前向きだ。

 「選挙は一つの争点について、国民の意思を反映する結果になるとは限らない。例えば、原発問題。国民主権を生かすために、国民の声を直接聞くことを併用すればいい。将来の国民による改憲の基盤づくりにもなる」

 −先の国会で安倍晋三首相が参院予算委員会を欠席したのは憲法六三条違反として、問責決議を出した。

 「立法府が、ひとつの条文が破られることを黙認すれば、すべての憲法の条文や法律は危うくなる。国会議員には憲法尊重・擁護義務があり、憲法違反には声を上げないといけない」 (聞き手・岩崎健太朗)



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