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憲法を聞く (2)自民 船田元 党憲法改正推進本部長代行

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 −どうして自民党は改憲にこだわるのか。

 「制定以来、六十年以上たっているのに、一字たりとも修正されていない。国内外の状況が大きく変化している中、(憲法の)ほころびを時代に即した形で直していくべきだ」

 −改憲草案を公表しながら、演説などでは憲法問題にあまり触れない。争点化を避けているのでは。

 「自民党は常に改憲を国民に語り続けている。選挙の争点化で強弱があるように見えるのは、安倍晋三首相やその周辺の言いぶりに浮き沈みがあるからだろう。党全体としての取り組みは変わっていない」

 −首相は九条改憲もほとんど語らないが。

 「そこだけ突出すると議論が集中しすぎる恐れがあるからだ。九条を第一に踏まえつつ、憲法全体の議論をしようということだ」

 −選挙で議席を増やせば、その勢いで民主党などの改憲派議員を切り崩し、改憲を進める気ではないのか。

 「仮に大勝しても、急激に突き進めることはない。国会でも(発議には)三分の二以上が必要だし、国会の議論が燃えていても、国民が冷めていてはまったく意味がない。首相もその辺りのさじ加減を気にしている」

 −首相の強い改憲姿勢に危うさを感じる。公明党も警戒感を抱いている。

 「確かにそういう面もあるが、憲法論議を引っ張ってもらえるのはありがたい。国会は議論のための議論ではなく、実際の改憲日程を具体化させる段階だ。参院選後はどこをどう変え、変えないのか、各党のせめぎ合いが激しくなる」 (聞き手・岩崎健太朗)



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