特集

2013 参院選とうほく

投票行きたくなる? 東北の選管ポスター 専門家が批評

 21日投開票の参院選で東北6県選管は、ポスターとチラシを制作し啓発に力を入れる。地元出身タレントが投票を呼び掛けたり、アニメキャラクターが投票日を案内したりとさまざま。選管の思惑通り、有権者を投票所に向かわせる図案になっているのかどうか。デザインが専門の東北芸術工科大の中山ダイスケ教授に評価してもらった。

◎青森/キャッチコピー力作

 キャッチコピーがいい。キャッチコピーからモデルの男性、投票箱へと視線がスムーズに流れる工夫も凝らされている。6県の中で一番良くできている。

◎秋田/熱い劇画調しらける
 劇画調で熱く激しく、選挙への関心の低い風潮と温度差があってしらける。なまはげめいすい君(県選管キャラクター)のキャラが立ち、素直にそのまま使った方がいい。

◎岩手/「お役所」的印象薄い

 (自前で作らず、総務省のポスターを使用)典型的なお役所ポスター。何枚貼られても目に一切入らず、全く効果がない。誰も好きにならない代わりに、クレームも付かない。印象に残らないということ。

◎山形/タレント頼みの体質
 ウド鈴木さん、朝倉さやさんと親近感のある地元タレントを採用し、タレント頼みの体質が出ている。背景に子どもの絵がアリバイ的にちりばめられ、気の毒だ。

◎宮城/手作り感は良いが…
 子どものポスターコンクール出品作を使うオーソドックスな手法で、選挙啓発としては正しい在り方。地元の手作り感があって良いが、お役所ポスター感は否めない。

◎福島/「萌え」年代の幅狭い
 独自キャラを作って政治意識を感じさせるが、萌(も)えキャラは対象年代の幅が狭い。呼び掛けがカジュアルで、原発事故の起きた県のものと考えると複雑な思い。

◎総評/選挙の意味語る必要ない
 選挙ポスター、チラシの役目は有権者に投票日を知らせることで、選挙の意味や質感を語る必要はないと思う。今回はインターネット選挙が解禁された記念的な選挙であるにもかかわらず、広報はポスター中心の旧来型で時間が止まったままになっている。


2013年07月15日月曜日

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