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ハンセン病施設を発掘調査へ
7月15日 11時30分

ハンセン病施設を発掘調査へ
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国の強制的な隔離政策によってハンセン病の患者が深刻な人権侵害に苦しんだ歴史を調べようと、研究者らが、療養所の敷地の中にあった患者を処罰するための施設の跡地を初めて発掘調査することになりました。

発掘調査が行われるのは群馬県草津町の国立ハンセン病療養所、栗生楽泉園に設けられた「重監房」と呼ばれる施設の跡地です。
ここは各地の療養所で秩序を乱したとされた患者が全国から送られ監禁されるなど、深刻な人権侵害が行われた場所で、廃止される昭和22年までの9年間に22人が死亡しました。
建物はすでに取り壊されていますが、ハンセン病の歴史の専門家らが、人権侵害の実態を知ることができるものが跡地に埋もれている可能性があるとして、今月下旬にも発掘調査することになりました。国内のハンセン病の関連施設で発掘調査が行われるのは初めてで、調査には発掘の専門技術を持つ考古学者も加わるということです。調査に協力する国立ハンセン病資料館の黒尾和久学芸課長は「元患者たちの高齢化が進むなか、こんな悲惨なことを繰り返してはいけないという訴えに、発掘調査を通じて厚みを与えたい」と話しています。
厚生労働省では、こうした歴史を伝えるために重監房の建物を今年度の末までに再現し公開する予定です。

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