米心理学協会が4日発表した最新調査によると、仕事のし過ぎや給料が安すぎること、さらに昇進の機会が十分にないことが、仕事によるストレスをもたらしていることが分かった。
調査は1月に1501人の成人就業者を対象に行ったもので、仕事に関連した慢性ストレスに見舞われた就業者は全体の3分の1に達した。また仕事によるストレスをためるのは、男性よりも女性の方が多かった。
それによると、「給料が貢献度から見て低すぎる」と思っている人は54%で、「昇進の機会が十分に与えられていない」と受け止めているのは61%に達した。「仕事ぶりを評価されている」と感じている人は、全体の半分にとどまった。
調査ではまた、女性の方が男性よりも不満を持っているようで、「雇用主が十分な昇進の機会を与えていない」という人は、女性が32%なのに対し、男性は30%だった。女性の間では男性よりも、勤務中に緊張を感じ、雇用主が正当に評価していないと思う人も多い。
ただ、慢性ストレスを経験した人は35%と、昨年調査の41%からは低下した。景気回復や雇用市場の改善がプラスに働いているようだ。その一方で、「仕事」や「仕事と生活のバランス」に満足している人は、昨年に比べ少なくなっている。いずれも、昨年までは上昇傾向をたどっていた。
ストレスに対する情緒的反応は、男性と女性の間では違いがある。カリフォルニア大学シェリー・テイラー教授(健康心理学)などの研究では、男性は「闘うか、逃げる」が、女性は関係を良くしようとして「気を遣い、友好的になる」ことが明らかになっている。
ストレスの肉体的な反応では、ホルモンが血液内に分泌され、心拍数が増加し呼吸が荒くなり、筋肉が緊張する。ストレスを前向きに受け止める人は、有酸素運動をした時のように脳や筋肉、手足への血流が増大する。これに対し、ストレスで恐怖感や警戒心を持つと、心拍数は乱れ血管は収縮し、血圧が上昇し手足は冷たくなることが多い。時には、動揺したり大声を出したり、判断を間違える。
「仕事に殺されつつあるか 職場ストレスに対する医師の処方せん」と題する著書を持つデービッド・ポーゼン医師は、過度のストレスは個人にとっても企業にとっても有害であるとし、「慢性的なストレスは、精神的な明晰さや短期記憶、決断力や気分など生産性を助けるあらゆるものに影響を与える」と警告する。
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