小坂康之教諭(右から2人目)からぬか漬けの方法を学ぶ生徒たち=小浜市の若狭高校で
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小浜市の若狭高校海洋科学科の生徒たちが、東日本大震災の被災地、岩手県宮古市の復興の一助にと、現地で水揚げされるサクラマスを使ったへしこの研究開発を始めた。九日はぬか漬けにして、発酵へと進む過程を学んだ。
生徒を指導する小坂康之教諭(36)が、六月に宮古市で開かれた水産加工食品のシンポジウムで、若狭地方のサバのへしこについて講演したのが契機。
電気を使わず常温で発酵を促し、長期保存も可能なことから、被災した宮古水産物商業協同組合が、新たに開発する水産加工食品としてへしこに注目。体長六〇センチほどのサクラマス三匹を高校に送ってきた。
小坂教諭は前任の小浜水産高でサバのへしこの研究に取り組んでおり、若狭の先人の知恵を生徒に伝えるとともに、東北宮古との懸け橋にもなればと引き受けた。
この日は一年三組の二十一人が、塩漬けした魚体から染み出た、うまみ成分のひしおを確認。代表の生徒三人がサクラマスの重さの一・五倍の量に当たる約九キロのコメぬかを使って容器に漬け込んだ。サクラマスの調理と塩漬けは四日に一年四組の二十一人が担当した。
十二月まで漬け込み、二年理数探究科の生徒による研究チームも加わって「サクラマスへしこ」の健康機能性や、うまみ成分を調べてまとめ、仕上がったへしこと一緒に宮古市に届ける。
小坂教諭は「現地の水産は生鮮が中心。若狭地方の水産加工技術を紹介することによって商品化が進めば素晴らしい」と今後の展開に期待する。
(池上浩幸)
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