2013.7.15 05:02(2/2ページ)

虎・畑山スカウト、藤浪と毎試合後反省会

昨年12月、藤浪の激励会で挨拶する畑山スカウト(右)

昨年12月、藤浪の激励会で挨拶する畑山スカウト(右)【拡大】

 僕はコーチではないから技術的なことは言えないが、高校の時から見てきて、やっぱり心配になるもの。なかなかスタンドに行って試合を直接見ることができないから、放送を録画して、それをチェックしてから電話を入れる。「ここを変えたな」とか「どういう意図でやっているの?」とその都度感じたことを話すぐらいだけどね。週1回のこの会話を、藤浪はどう思っているかわからないけど(笑)。

 藤浪がやはりプロでやっていける、と再認識したのは4月28日のDeNA戦(横浜)あたりかな。ブランコにはいい当たりをされていたけど、マウンドでの躍動感を感じた。果敢に勝負を挑む思い切りのいい印象が残っている。

 そのあとはローテーションを守る中での疲れが出たのでしょう。球速はあるのに力強さ、そして躍動感が消えた。そういう意味でも7日の広島戦(マツダ)の勝ちが大きかった。フォームやクイックのスタイルも変えて成長を見せてくれた。

 藤浪本人は『勝てる投手』というものを目指している。2年夏の大阪大会決勝で敗れてから、高校時代は負けるイメージ像を自分の力で払拭したが、プロでもそこを追求している。今の能見のようにここ1番で勝てるエース、さらに絶対的なエースと言われるまでに育ってほしい。日本シリーズなどの短期決戦で『こいつがいれば大丈夫』と言われるような存在にね。

畑山 俊二(はたやま・しゅんじ)

 元外野手。1964(昭和39)年6月11日、和歌山県生まれの49歳。箕島高から近大、住友金属を経て、90年D2位で近鉄に入団。その後6年間で72試合出場。96年オフに自由契約となり、翌97年に阪神入団。出場3試合でオフに現役を引退。2003年に阪神アマスカウトに就任した。通算成績は75試合出場、打率・139、2本塁打、8打点。左投げ左打ち。

(紙面から)