米 エジプトに国務省高官を派遣へ7月15日 7時5分
アメリカ政府は、エジプトでの軍による事実上のクーデターのあと初めて、国務省の高官を現地に派遣し、暴力の停止や早期の民政への復帰を求めることになりました。
今月3日に、軍による事実上のクーデターが起きたエジプトでは、暫定政府の組閣作業が本格化するなど政治プロセスが進められる一方、大統領職を解かれたモルシ氏の支持者による抗議デモが続き、混乱が収まる見通しは立っていません。
こうしたなか、アメリカ国務省は、14日から16日まで、バーンズ副長官をエジプトのカイロに派遣すると発表しました。
アメリカ国務省の高官が、事実上のクーデターのあと、エジプトを訪れるのは初めてで、バーンズ副長官は、近く発足する予定の暫定政府の幹部のほか、市民団体や経済界の指導者らと会談し、暴力の停止や民政への早期の復帰を求めることにしています。
アメリカ政府は、エジプト軍などに対し、年間1500億円にも上る財政支援を行っていますが、民主的に選ばれた政権がクーデターによって倒されたと認定した場合には、法律で停止されることになっています。
アメリカ政府は、これまで「クーデター」という表現は避ける一方、拘束状態にあるとされるモルシ氏の釈放を呼びかけるなど軍の対応への懸念も示していて、今回の高官の派遣などを通じてエジプトの動向を見極めながら、財政支援を続けるかどうか慎重に判断していくものとみられます。
[関連ニュース] 自動検索 |
・ エジプト 検察がモルシ氏調査 (7月14日 10時44分) ・ エジプト 組閣本格化も対立続く (7月14日 6時42分) ・ エジプト ラマダン始まるも混乱続く (7月11日 5時54分) ・ エジプト 検察が同胞団幹部ら拘束命じる (7月10日 22時49分) ・ 米 エジプトの民政復帰に向け働きかけ (7月10日 15時9分) |
[関連リンク] |
|