(cache) 一斗缶
一斗缶
最近の興味は翻訳と海外文学、それに映画。/tumblr等の無断転載があまりに煩わしいため、更新を停止しました。今後の翻訳等は有料のKindle版でお読み頂ければ幸いです。/ほぼtwitterへ移行しました。ID:maturiya_itto
1936年版序文・ゼンメルワイスの生涯と業績
 ここに示すは、イグナーツ・フィリップ・ゼンメルワイスの悲惨なる物語だ。

 初見では委細や数字ゆえ、ややもすると乾燥し、また退屈かも知れぬ、だが忍ぶ読者はすぐ報われるはずだ。見合うものはあろう。元より組み直し、洗練し鮮やかにすることも出来た。容易い事だが、私は望まなかった。なので、この様にお目にかける次第だ(医学論文、パリ、1924年)。

 形式など重要ではない、主旋律が何を奏でているかだ。願い得る限り豊かである、そう私は考えるし、人類なる同胞に善意を寄せ過ぎる危険を明示してもいよう。古き教えは永遠に新ただ。

 考えてみるがいい、今まさに、彼同様、無垢なる者ががんを治し始めたらと。どんな音楽で踊らされることか! 何が起こるやら! おお! いっそう疑え! おお! ゆめゆめ気をつけろ。ことに背後には! おお! 外人部隊に叩き込まれた方がどれだけか! この世に無料(ただ)などない。あらゆるものには値がつく、良きものも、悪しきものと同様、遅かれ早かれ支払う。当然ながら、良きものの方が高くつく。
 てな訳で、現在鋭意翻訳中です。
 ゼンメルワイスの現代的意義に踏み込んだ解説もつく予定。
 しばしお待ち頂ければ幸いです。
伊藤計劃Web目録について、たびたび知人に聞かれるので、
付記した内容をこちらにも挙げておきます。

2013年4月30日付記:

何度か実際の友人に聞かれたので、この場所で明言します。閉鎖の最大の理由は、最初期のサイトを発掘し提供データを整備し、データベースを構築したこちらに何ひとつ益がないことに怒りを覚えたからです。

『虐殺器官』文庫版の後書きに一語の断りもなく載せるのはまだいいとして(いやそれもどうかと思うけど)、当サイトを参照としたであろう『伊藤計劃記録』や以後のコピー&ペースト本刊行に際しても連絡はなく、また典拠の表示もありません(そのくせ文庫から流れてきたユーザーからは、waybackマシンの不調についての問い合わせが来ました)。

正直、これでデータベースを提供し続けるするほど自分はお人好しではありません。申し訳有りませんが、「自分勝手に始めたものなので、せめて自分勝手に終わらせるくらいの意地は張らせて頂く」ということでお許し下さい。

念のために申し上げておきますと、waybackマシン、及びweb魚拓からはデータ消去済みです。まったく事情の分からないままお越しになった方におかれましては、無駄足を踏ませてしまったことを申し訳なく思います。すみません……。

では。

http://maturiyaitto.blog90.fc2.com/blog-entry-214.html

付記:
説明を受けた為、いったん一部を消しました。
詳しくは近日表に出ると思われます。

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【告知】全文に近い無断転載がたびたびあったので、
たびたび無断転載禁止の措置をとるのもめんどいんで、
今後の翻訳は有料書籍分のみとします。
カネにならないストレス溜めるのはしんどい。
何らかの長文は友人に見せる程度にします。

本サイトは素っ気ないお知らせのみとなります。
今までお読み頂いた方はありがとうございました。
いじょ。

付記:
一度禁止措置を試みたのですが、
その後も、こんな感じだったので。ひどく残念です。
まあ元から更新ペース落ちてはいたけどね……。

伊藤計劃web目録&映画目録公開終了のお知らせ
静かに使って頂いていた方は今までありがとうございました。では。

付記:
1月31日をもって公開を終了しました。今後は編集中の電子書籍「完全版」をご愛用頂ければ幸いです。事前配布、及び当サイトにて再公開する予定は一切ありませんので、その旨ご了承下さい。また、この件についてのお問い合わせは一切承りません(疲れました……)。
【初訳】 ブローティガン 『この本を植えて下さい』 公開
 リチャード・ブローティガン唯一の未訳詩集、『この本を植えて下さい』(1968)の翻訳を出します。既にamazonへ完成稿を提出しているので、数日中には購入可能になる予定です。刊行済みになりました。

『アメリカの鱒釣り』の翌年の作品なんですが、今まで未訳だったのが不思議なくらい、素敵な雰囲気の詩集です。巻末付録は独自に作成した、種を収めるサイズの印刷小袋となっています。お楽しみに。
 マリーゴールド            

心配性の友人たちは          
ぼくに話してくれる。世界の      
おしまい、暗闇と 絶望とについて。  
ぼくはいつもやさしく聞いて、そうして 
言うんだ――おしまいだなんて。それは 
ただのはじまり、この本にとっては   
ただのはじまり。

   リチャード・ブローティガン 『この本を植えて下さい』
          
この本を植えて下さい(表紙完成稿)

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