受け継がれた大聖 (綱久)
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「根性ってのはな、優劣とかそんな程度で失われるようなもんじゃねえんだよ!!」

とある魔術の禁書目録 削板 軍覇



鋼の本質、そして決着

「....あーあ.....この展開だけは....避けたかったのにな~」

普通に言ってるつもりの鳴美だが、20年後ランボの威圧感で今だ体が震えてる。


鳴美はこの大戦前、リング争奪戦の雷戦の映像を見ていた。
最初10年後ランボの戦いを見たが、これなら普通に勝てるんじゃない、と思った。


しかしそんな気持ちも20年後ランボを見て無くなった。

彼の圧倒的な力と能力。

そんな彼の力に、なすすべがなかったヴァリアー雷の幹部、レヴィ・ア・タン。

決してレヴィが弱いのではない。むしろ彼は強い方だ。

だがそんな彼ですら20年後のランボ前では無力だった。


これ見て鳴美は、どうにか彼の出現だけは避けようと決めた。

しかし、思いと裏腹に彼の召喚を許してしまった。

自分の周りへの不注意のせいで.....


「まあでも.....こうなった以上....やるしかないんだけどね!!」

声と共に磁気浮上を発動させ、武器の山はあっという間に空中に浮かぶ。

これを見た20年後のランボは

「ほう....これは驚きだ....面白い力を使う....」

そう言うが、全く表情は余裕そうだった。


「(これは見ても表情変わらずか....)まずはこれで!!」

手を前に動かし、6つのレーザー銃を自分の近くに配置し起動させ

「行け!!」

6つのレーザー銃を時間差で放つ。

(さあ、いったいどうする.....え!?)

心の中で驚きの声を上げるが無理はない。

なにせランボはポケットに手を突っ込んだままでなんの構えもとってないのだ。

レーザーが迫ってるなかでも動かない。

当たるつもりなのか!?と、誰もが思ったがそうはならまっかた。


ランボはレーザー1つ1つを1歩ずつ小さく歩んだだけで、全部躱したのだ。

証拠に彼の後ろからレーザーの爆風が漂ってるからである。

「な....!!?」

鳴美はこの光景に信じられないという顔をしている。

自分の攻撃をこうもあっさり躱されたのだ。


「鳴美のレーザーを全て...躱した!?」

「ああ....しかも全て最小限に躱してる」

「.....証拠に、彼はあの場を殆ど動いていない...」

晃平の驚きの声とランボの躱し様を語る巴とフィオル。


鳴美の攻撃が止まるはいや、ランボはポケットから片手を出し、雷撃をはしらせる。

「次は俺の番だ。防ぐなり躱すなりしろよ....」

そう言い手を静かに地面にそえ....

電撃流し(エレットリフィカッツィオーネ).....」

その声と共に彼の手から10年後ランボとは全く比べものにならない強力な電撃が鳴美に襲う。

そのあまりの強力さによる眩しさに観覧の全員が目を庇う。


「ま、眩しいよ!!」

「この威力....10年後ランボ君よりもかなり強力だよ!!」

腕で目を庇いながら叫ぶ遊とミソラ。


眩しいのは勿論鳴美も例外ではない。

「ぐっ....(こんな状態じゃまともに動けない!防ぐしかない!!)」

目を少し開けながら空中に浮いてる武器を全て集結させ大きい盾を作り自分の前に配置する。

鋼の盾(スクーロディ・アッチャーロ)!!」

盾で攻撃を受け止めるが、あまりの威力に初撃から後ろに後退されてしまう。

そして徐々に後ろに後退させられ吹き飛ばされそうになる。

「この.....負けるかーーーーー!!!」

しかし、ここまできて負けられない。

そんな思いから気合いで乗り切り、ランボの攻撃をなんとか耐えることができた。

しかし、盾をその場に留めるためにか集中力と体力を使ったため、そして先程の戦いの分もあり疲労は半端ない。

さらに......


「う、うそ......」

「鳴美の盾が.....」

味方側がそう言うのは仕方ない。

超鋼鉄とも言われた鳴美の盾に大きな傷があったのだ。

しかも後何回か受ければ壊れてしまう、そんな傷だ。

鳴美は事実に驚愕しかなかった。

今迄例外を除いてこの盾がここまで傷ついたのは初めてなのだから。


「ほう...この攻撃を耐えるとは....それじゃあもう1発喰らったらどうなる?」


ランボは言葉と共に地面に手をつけ、先程とも劣らない電撃流し(エレットリフィカッツィオーネ)を放つ。


「な、なんだと!?」

「あんな威力の技を連発できるなんて!!」

カイトとハルカは驚きの声を上げる。


鳴美は連続してもう1発喰らうのはまずいと判断し、盾に集まっている武器を分散させ、バラバラな方向に散開させ、鳴美自身は足の装備しているブースターを発動させ、空に飛ぶことで攻撃をかわす。


「今度は空飛んだー!!」

「うわ、すげーなー!」

「どんだけ豊富なんだあいつ....」

ツナ、山本、獄寺がそれぞれ言う。


(さーて、どうしようか....)

鳴美はこれからの打開策を素早く考える。

今空に浮いてるブースターは燃費が激しいため、長時間浮いてられないのだ。

(ただの攻撃じゃ躱されてしまう...かと言って、接近戦も危ない....卑怯だけど、これで!!)

鳴美は磁気を操り、鈍器類の武器達を結構なスピードでランボに向かわせる。

自分にぶつけるのかと思い、ランボは躱しの構えをとったが....

「なに.....?」

鈍器達は、ランボの2歩手前にぶつかったのだ。

ぶつかったことで砂煙がまい、ランボは一瞬視界妨げられてしまう。


視界の妨げがなくなり、目を開けると....


ランボの360度に鳴美の鋼の銃類全てが浮いていた。


「どうやらさっきの鈍器の攻撃はランボの視界を妨げることが狙いだったみたいだな」

「そんな、このままじゃ!!」


「おお....これは壮観だな」

「卑怯なやり方でごめんね....でも君相手ならこうするしか攻撃が当てられないから!!」

言葉とともにランボの周りの銃を一斉に起動させ、放つ。

これなら当たる!

そう思っていた鳴美だったが......


雷のドーム(クーポラディ・フルーミネ)....」

ランボがそう言った瞬間ランボを囲むように雷でできたドームが形成され、

銃による攻撃を全て防いだ。

「そ、そんな.....これでも当たらないなんて....」

「考えは悪くなかったが....これじゃあ俺に攻撃は当てられないぜ....」


鳴美はすぐさま銃類達をランボから離すが、次の打開策が思いつかない。

そして追い打ちをかけるようにランボが.....

「そういえば....お前のそれ...レーザー銃だな...正確には荷電粒子砲か」

「そ、それがなに....」

「そんな物を実用可能にすることができるお前の技術力は高い.....だが....


 俺はそんな銃がなくてもできるんだぜ....」


そう言いランボは両手を前にだしそこから出す雷撃が右手と左手の指に繋がり、次第に大きくなる。


「ま、まさか.....」

「今度は防ぐという選択を捨て、避けるを選べよ。当たるとシャレにならないからな....」

ランボは標準を鳴美に合わせ、鳴美は本当にまずいと感じ、急いで移動する。


「見てみろ....荷電粒子砲(ピストーラディ・パルティチェッラ)!!」

技名とともにランボの両手から大きいレーザーと呼べるかわからないものが放たれた。


鳴美は移動したため当たることはなかった。

しかしその攻撃は観覧車にあたり......その当たった部分は


二分一綺麗になくなった(・・・・・・・・)のだ....


「か、観覧車が半分消えちゃった!!?」

「ま、魔法を使わないで....こんな威力が...!!」

「こ、こんなにも強いなんて.....!!」

ランボが引き起こした現状にオルフェウスだけでなく、ボンゴレも驚愕の表情を表している。


「リング争奪戦では、少ししか奴の力を見れなかったが.....まさかこれ程とはな」

流石のリボーンも驚きを隠せないでいる。

「す、凄いって言葉以外.....なにも出てこないよ」

「ボ、ボクもだよ.....」

ツナの言葉に同意するシャルロット。

「これで....勝負あったかしら....」

「ええ、流石に拙者もそう思います....」

静、バジル以外もおそらくそう思っているだろう。

20年後のランボと鳴美の実力差は見るからに明らかだ。


しかしそうは思っていない者もいる.....

「確かにこんなに実力差を見せられたら、誰もが諦めるでしょう....だけど」

「彼女は、どんな状況でも....諦めることはしないから.....」



さっきの光景を見たショックからか鳴美は顔を伏せている。

「これが俺とお前の実力の差だ。いくらお前でもわかるはずだ....」

「..........」

「降参しろ.....これ以上やれば、お前の命が危ない」

その言葉とともに磁気浮上していた武器が一斉に落ちだす。

鳴美が磁気を解除したのだ。

「わかってくれたか.....この勝負は────「.....(ボソッ)」ん?」


ランボのセリフの途中で、鳴美はボソッと声を出し、顔を上げる。


その顔に降参という顔はない。


「君の実力が高いってことも....」

そう言い、白衣から銃らしき物を取り出し両手で構える。

「君の雷撃の力が半端じゃないってことも....」

いや、らしき物じゃない.....

「ボクの鋼が効かないってことも.....」

本物の銃火器だ。


「何一つ、ボクが諦める、引く根拠にはならないよ!!」


銃をランボに向けながらそう叫ぶ鳴美である。


その言葉に驚くボンゴレの面々。

それとは別にオルフェウスはやっぱりかという表情をしている。


「.....なぜそう言う....戦いはときに引くという言葉もあるんだぞ....」

ランボは不思議そうに鳴美に質問する。


「大した理由はないよ.....ただ私は.....


どんなことをやるにしてもどんな状況になっても、絶対に諦めたくないから!!!!」

「っ!」


鳴美のしっかりと覚悟している表情に初めて20年後のランボが驚いた顔をする。


「『頑丈な鋼になるだけでなく、降り掛かる苦境も難攻にも屈しない鋼の心となれ』、これこそ鋼の守護者の使命。鳴美にぴったりの言葉よ」

今の鳴美の姿にそういうオリエルである。


「........それで、自分がどんな目にあってもか?」

「....そこはちゃんと善処してるよ。でないとボスがうるさいしね...(ボスのあんな悲しそうな顔見たくないし....)」

心に思っていることは言わず、そう答える鳴美。


そんな鳴美に笑みを浮かべるランボ。


「なるほど、若きボンゴレと同じで仲間思いなんだな....お前のボスは」

「ちがいないね....」

軽く雑談みたいな会話をし、構えをとる2人。


「いいだろ、相手をしてやる。だがこれで最後だ」

大剣並の大きさの雷撃剣(エレットゥリコスパーダ)を発動させるランボ。

「うん....これがボクの最後の足掻きだ!」


言葉とともに両手のマグナム銃をランボに向け連射する。

その連射は全く隙のない攻撃だ。

銃弾はランボが片手に持っている大剣で防いだり、弾いたりしている。


(ほう、攻撃に全く隙がないいい攻撃だ...しかも1発1発の弾の力が強いため迂闊に動けないな...)

そう思いながらも余裕の表情なランボである。


そしてかなりの連射をしたため弾が尽きたのか、引き金を引いても弾が発射されなかった。

(マグナム銃だと弾の装填に時間がいる....電撃流し(エレットリフィカッツィオーネ)の最小限の電撃を浴びさせて気絶させるか)

そう思いすぐ地面に手をつけるが、

「今のボクに隙をみせていいのかな?」

鳴美は使い終えた銃を白衣にしまい、先ほどと同じマグナム銃を取り出し、ランボに放つ。

「なに!?」

ランボは攻撃を中断し、後ろに跳ぶことでそれを躱すことに成功。

「まさか、弾を装填せず使い捨てにし、新たな銃を使うとはな....」

「装填なんかしたら敵に隙を見せることになるからだよ」

「.....同感だな」



「あの鳴美って人...鋼の武器じゃなくて銃を使ってる....」

「モスカヤローの奴、最初に殺したくないとかほざいてたくせに明らかに殺す気満々じゃねえか」

「違うぞ」

「「へ?」」

獄寺の言葉をリボーンが否定する。

「確かに見ためは滅茶苦茶に撃ってるように見えるが、あいつはどの弾もランボの急所に撃ってないぞ。当たっちまったら怪我するかもしれないが、死ぬことはないところばかりだ」

「んな!!?そんなことわかるのかよ!?」

「当たり前だ。俺は最強のヒットマンだからな」

「そんな理由で!?」

ツナとシャルロットはそう言うが、リボーンの言ってることは事実なのだ。

「もしそうだとしたら、とんでもない射撃の腕です」

「バジルの言うとうりだ。だが俺としては自分が危ない状況でありながら、殺さずを貫くことをすげーと思うぜ....」

「それは俺も同感だぞ....」

ディーノの言葉に同意するリボーンである。


あれから鳴美は自身の持つ銃を見事に使いこなし、ランボを攻めるがランボの雷撃の防御の前に全く届かない。

それでも諦めず攻めるが、戦いの疲れか、跳んだ後の着地に失敗し、転んでしまった。

「隙を見せたな。ならばこれで終わりだ、電撃流し(エレットリフィカッツィオーネ)!」

最初に放った大きなものと違い、威力が低めだが気絶させるには充分なものだ。


「まずい!これが当たれば勝負がつく!!」

「頑張って鳴美!!」

進と遊が声を上げる。


「く、喰らったりしないよ!!」

鳴美は白衣から手榴弾を出し、口で栓をとり向かってくる雷撃に向かって投げる。


ドカーン!!

雷撃は手榴弾の爆発で起きた爆風により見事に防ぐことができた。

「ほう...爆風をそういう風に使うとは」

感心したように鳴美に目線をおくランボ。


なんとか立ち上がってる鳴美だが、膝に手をおいて息ぎれしている。


「はあ....はあ.....はあ....」

「お前は俺相手によくやったよ、本当に......
 これなら誰もお前を責めやしない。もう終わりでいいだろう?」

ランボはそう言い、鳴美に戦いをやめさせようとするが.....


「ごめんね....ランボ君....ボクは体力があるかぎり....諦めはしない!!」


そう言った直後、地面に落ちている鋼の武器を浮上させ、1つに集結させる。


そして出来上がったのは.....

全てを1点に貫かんとする.....大きな槍だ。


「これがボクの....本当に最後の攻撃だよ....」

「成程....じゃあ俺も、それに答えなくてはな」

そう言いランボはポケットからニッスをかけた2本の角を頭に装着させ

「....サンダーセット」

ピシャーーーー!!!

その言葉とともに雨曇りだった雨雲から赤い雷撃がランボに落ちる。


「か、雷を自分の意思で呼び寄せた!?」

ランボが起こした行動に驚きの声を上げるオルフェウス。

なにせ雷がなってないのに、それと関係なしに雷を呼び寄せたのだ。


赤い雷撃はランボの2本の角に圧縮され、そして雷撃を伸ばし、大きな角となる。


準備を整えた2人は構える。


「最後に、お前の名を教えてくれ」

「....オルフェウスファミリー鋼の守護者、唯世鳴美」

「唯世鳴美か.....覚えておくぜ」


そしてなにかの合図とともにランボは駆け出し、鳴美は磁気操作で槍を回転させランボに突っ込ませる。


「喰らえ、電撃角(エレットゥリコ・コルナータ)!!!」

「|鋼の乱回槍《ランチャテンポカズワーレディ・アッチャーロ》!!!」


互いの大技がぶつかり合う。



最初は均衡を保っていたが......

槍に少しずつヒビがはいり......そして.....



ドカーーーーン!!!



技のぶつかり合いで爆発を起こし、観覧の全員は視界を防がれる。


次に視界が明るくなってみたのは.....


倒れている鳴美と立っているランボである。



「はあ....はあ.....諦めたくないのに....体.....動かないや....」

「....大した奴だよ...お前は」


この光景をみたチェルベッロは....


「鳴美氏の戦闘不能により、勝者ランボ!」




次回「次の対戦発表、そして鮫、来る!」


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