大御所の逆鱗に触れて追放されたHだが、その相手が堺正章ではなくバーニングのS氏だったとは……。
その徹底ぶりは警察も顔負けである。
「まずは内偵。Hの個人情報は、ウチの表企業で顧問を依頼している県警OBからもらって、バーニングからは奴のスケジュールをもらって、スタジオの出入り、ロケ先まで完璧に把握する。俺のグループには通信機器の得意な奴がいてね、そいつにHの愛車に発信機つけさせたり、収録中に楽屋で携帯電話を拝借して、友人・知人の連絡先も確認させた。外堀を埋めた後は、実働部隊の出番だ」
■Hを追い詰めた手口
「まずはメールだな。お前の裏を知っている人間がいるんだ、ってことを知らせる。移動中に写真を撮ってメールに添付したり。彼がアドレスを変更した直後に、『変えても無駄だ』って送った時は、しばらく自宅から出てこなかったな。仕上げは交友関係から、最近付き合ってる女を突き止めてね、お楽しみのとこを押えさせてもらった。接触は最後だけだ、シンプルな質問をする。『表舞台から潔く消えるか、もっと不幸な目に遭いたいのか』、もうその時点で抵抗する奴はいないわな。え? どうしてそこまで徹底的にできるかって?そりゃギャラがいいからね(笑)。まぁ大手企業のCM制作費くらいはもらえると思ってくれよ。俺たちは、芸能人の最後を演出する裏プランナーみたいなもんだな(笑)」
その後、Hが表舞台から一切姿を消したことは、皆さんご存じの通りだ。T氏は得意げに続ける
「最近だとKもSから依頼されたな。『俺のことをベラベラしゃべるバカがいるから、どうにかしてくれ』って。あいつの場合は本人へのアプローチはもちろん、直近でやろうとしていたイベントの関係先にも圧力をかけた。次々キャンセルになって、相当あいつの精神にこたえたらしい。最後はKの実家近くで本人に『あんた、疲れただろ? しばらく表舞台から身を引いた方がいいんじゃないのか?』って忠告したら泣き崩れたな(笑)。それから間もなくだ、無期限休養を発表したのは」