堺市の竹山修身(おさみ)市長が、参院選で自民党と民主党の候補の応援演説に乗り出した。竹山氏は昨年の衆院選で特定の政党の応援を控えたが、再選を目指して立候補する9月の堺市長選を見据え、堺市の廃止・分割を含む大阪都構想に反対の立場から、都構想を進める日本維新の会との対決姿勢を鮮明にしている。
大阪選挙区の候補者一覧「堺市に暗雲がある。堺市を廃止して三つに分割するという都構想。これは政令指定市堺の権限を新大阪府に吸収する、分権に反することだ」。13日夜、堺市西区の寺院。竹山氏は参院選大阪選挙区(改選数4)に立候補した民主現職の演説会で声を張り上げた。
竹山氏は4年前の前回市長選で当時大阪府知事だった橋下徹・維新共同代表(大阪市長)の後押しを受け初当選したが、2月に都構想反対の立場から市長選立候補を表明。「堺市長選は、堺をなくそうという維新との大きな戦いになる。考えを同じくする人と一緒に歩む」と語り、都構想に反対の自民、民主への支援を市長選につなげたい考えだ。
一方、維新は堺市長選に候補を擁立する方針。幹事長の松井一郎・府知事は「竹山さんは自分が市長であり続けるための枠組みを探している」と批判。「(堺市長選は)堺がこの4年でどう良くなったのかという選挙で国政と違う」と、参院選の結果は市長選に影響を与えないとの見方を示した。
ただ、維新内では「参院選大阪選挙区で維新候補が2位、3位になれば、大阪都構想の実現にも黄信号がつく。市長選の候補者擁立が難航する恐れがある」(幹部)と懸念する声も出ている。(白石昌幸、南彰)
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朝日新聞官邸クラブ