首位らしくない痛恨のミス――。巨人は13日の中日戦(ナゴヤドーム)に0―1で競り負け、連敗を喫した。緊迫した投手戦で明暗を分けたのは主将・阿部のボーンヘッド。痛いミスで得点機を逃したのが響いた。先発・澤村は8回1失点と好投したが、打線の援護なく6敗目(4勝)。プロ入りから続いていたナゴヤドーム無失点も、32回1/3でストップしてしまった。
故障離脱で試合勘が鈍っていたのか、それとも単なるうっかりだったのか。主将の判断ミスが勝敗を分けてしまった。
0―1で迎えた6回、先頭の坂本が四球で出塁すると、阿部の右前打で無死一、二塁。続く村田が送りバントをきっちり決めると、高橋由が四球を選んで一死満塁とし、山本昌をマウンドから引きずり降ろした。
右の中田が出てきたのを見て、巨人ベンチは谷に代打の切り札・石井義を送る。ところが待っていたのは、想定外の悪夢だった。石井が放ったライナー性の打球は中堅左へ。だがこれを大島が快足を飛ばして好捕した。
それを見て、必死に戻った三走の坂本はタッチアップ。だが次の瞬間、目を疑う事態が起きた。二走の阿部が三塁手前まで大きく飛び出していたのだ。ボールは二塁へ送られ、併殺でチェンジ。まさかの無得点にベンチはみな呆然とするしかなかった。
これで勢いがそがれた打線は、中日の継投に零封され終了。「俺のミス。抜けると思って、(打球から)目を切ってしまった。申し訳ない」と試合後に猛省した阿部を、川相ヘッドコーチは「ハーフウェーで待つだけの打球。落ちたら進めばいいんだし、捕られたら戻ればいい。判断ミスですね」とバッサリ斬った。
一方、原監督も「あれは(阿部)本人のミスでしょう」としたが、むしろ厳しく指摘したのは坂本の方だった。「ビハインドでも(三塁を狙うのを)躊躇しているようでは…。うちの1、2のランナーなんだから」と阿部の打席での消極的な走塁を責めた。結果論だが、問題の場面でも坂本が全力で本塁を駆け抜けていれば、得点が認められていた可能性もある。
さらに指揮官は「前半戦であれだけ三振しているようではダメ。集中力、闘争心が足りない」と山本昌に2回までに4三振を喫した打線に苦言を呈して引き締めた。 前日はいいところなしの完敗。この日は年に一度あるかないかの凡プレーが飛び出して敗れた夏バテ巨人。宿敵・阪神との首位決戦を前に、不安が残る試合内容だった。
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