液化石油ガス（ＬＰＧ）小売りのトーエル（横浜市）は12日、シンガポールで水宅配事業を始めると正式発表した。現地の大手水宅配業者と業務提携し、８月下旬から販売を開始する。経済成長に伴い、東南アジア諸国の所得水準は高まっている。シンガポールを突破口に、今年度中にマレーシアや香港で同事業を始める検討も進めている。
フィールド・ケータリング＆サプライ（シンガポール市）の販売網を活用して宅配し、現地のスーパーや百貨店でも販売する。日本人駐在員や現地の富裕層の需要を開拓する。初年度は３万本を販売し、需要を見極めながら出荷を増やす。中田みち社長は「日本の品質の高い水は東南アジアでニーズがある」と話す。
長野県大町市にある大町工場で北アルプスの天然水から製造した８リットル入りペットボトル水を輸出する。商品名は生産地にちなみ「信濃湧水」とし、海外向けのブランドとして定着させる。５月に完成したモアナルア工場（米国ハワイ州）で生産した水も輸出する。海外部門の売り上げを2017年度に20億円にする。
トーエル、LPG、シンガポール
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