阪神−DeNA 阪神打線を抑え、02年以来となる完封勝利でフアンの声援にガッツポーズで応える藤井=甲子園球場で(梅津忠之撮影)
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◇DeNA6−0阪神
DeNAの藤井が被安打5、11季ぶりの完封で5勝目。打線は4回、モーガンの適時二塁打で先制。ブランコの適時打、金城の3ランで一挙5点。9回にはブランコの28号ソロで加点した。阪神は6連勝で止まった。秋山が2敗目。
新・虎キラーの誕生だ。暑い夏の甲子園で、DeNAの藤井が大粒の汗を流しながら130球の熱投。2002年4月18日以来、4104日ぶりの完封勝利を飾った。4月27日に完投した阪神戦は今季3勝目だ。
「強力打線なので丁寧に投げたのが良かった。阪神戦は一番ビビって投げているので」
1回、鶴岡の2つの盗塁阻止で波に乗った。140キロに満たない速球は内外角に投げ分けて武器にした。変化球はしつこいほど、低めへ。細心の注意が勝利へ導いた。
登板前日「夏の甲子園はあまり知らない。経験したい」と口にした。『伊予の怪腕』という異名を取った愛媛・今治西高時代も甲子園出場は3年のセンバツのみ。夏は3年連続で予選敗退していた。
投げ終わって「松坂(現インディアンス傘下3Aコロンバス)のすごさを体感しました。高校球児と比べたら、ボクなんてまだまだです」と笑顔を見せた。
4月27日には11年ぶりの完投勝利し、先発として107試合連続無完投という不名誉な記録をストップさせた。そんな左腕が今度は11年ぶりのシャットアウト。中畑監督は「こんな素敵な勝ち方、あったなんて」と興奮を隠さない。前夜(12日)は最下位転落。藤井は「まだ盛り返せる。一つずつ目の前の試合に勝っていきたい」と言う。14日は本家キラー・三浦が先発。虎退治のバトンをしっかりとつないだ。 (鈴木創太)
▽DeNA・ブランコ(9回に左越えへ28号)「完璧な一発。チームに貢献できていい一日だった。(バレンティンについて)気にしていないよ。シーズン最後の結果でどうなるかだね」
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