フランス革命記念日は大会最長ステージ
ツールとのかかわり:スタート地は正真正銘ツール初登場。プロヴァンスの禿山は1958年に仲間入りして以来、プロトンを震え上がらせている。ゴール、プリドール、メルクス、テヴネ、パンターニ、ヴィランクといった名だたる山男たちが、風の吹きすさぶ山頂で勝利をつかんできた。
名所・名物:騎士道の国で中世から続いてきた「船上槍試合」の、一大中心地がスタート地ジヴォール。船の上で槍を突き合う戦闘技術は、王政時代に武将の力比べとして発展した。現在は主に村祭り等で行われる伝統武芸であるが、1960年には政府から正式なスポーツとして認められている。ゴールまでの道のりでは、ラヴェンダーの香りがプロトンを癒す。そして「プロヴァンスの巨人」モン・ヴァントゥーにたどり着いたら、強風と日差しが選手たちを苦しめる。なにしろ山頂手前1kmほどの地点(標高1829m)は正式名称「嵐峠」。真っ白の石灰岩がごろごろと転がる剥き出しの山肌には、1967年、フランス国内最高記録である時速320kmの突風が吹き荒れた!年間の3分の2は時速90km以上の風が吹くという。ちなみに「禿山」の麓は実は極めて緑豊かで、ユネスコの生物圏保護区に指定されている。
コースの特徴:時はキャトーズ・ジュイエ、つまり7月14日、フランス革命記念日。1週間後にプロトンがたどり着くパリのシャンゼリゼでは、恒例の巨大な軍事パレードが行われる。一方のツール一行は、大会最長ステージに走り出す。しかもフランス選手たちがいつも以上にやる気を見せるこの日の、締めくくりはモン・ヴァントゥー!序盤50kmで4級峠が3つ待ち構えているから、ここぞとばかりにアタック合戦が繰り広げられるはずだ。また100km地点を過ぎたころから、起伏は数を増して行く。つまりたっぷりと脚を酷使したそのあとで、勝負の最終峠に突入するというわけだ。20.8kmの長い山道は、まるで地獄の責め苦のようだ。上に行けば行くほど風は強く、気温は上がり、そのせいで勾配データ(平均7.5%、最大10.6%)以上に厳しい山だと言われている。天文観測塔がそびえる小さな山頂にたどり着けたら、ご褒美として、選手たちには嬉しい大会2度目の休養日が待っている。
予想到達時間 | |||||||
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距離 | ポイント | 現地時間 | 日本時間 | ||||
47km/h | 45km/h | 43km/h | 47km/h | 45km/h | 43km/h | ||
0km地点 | スタート | 10:45 | 10:45 | 10:45 | 17:45 | 17:45 | 17:45 |
20.5km地点 | 山岳:4級 | 11:16 | 11:18 | 11:19 | 18:16 | 18:18 | 18:19 |
26.5km地点 | 山岳:4級 | 11:25 | 11:27 | 11:30 | 18:25 | 18:27 | 18:30 |
44.5km地点 | 山岳:4級 | 11:53 | 11:57 | 12:01 | 18:53 | 18:57 | 19:01 |
143km地点 | 山岳:3級 | 14:24 | 14:36 | 14:50 | 21:24 | 21:36 | 21:50 |
208km地点 | 中間スプリント | 16:05 | 16:22 | 16:41 | 23:05 | 23:22 | 23:41 |
242.5km地点 | 山岳:超級 | 16:58 | 17:18 | 17:41 | 23:58 | 0:18 | 0:41 |
242.5km地点 | ゴール | 16:58 | 17:18 | 17:41 | 23:58 | 0:18 | 0:41 |
© Atout France Aquashot
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