参院選:維新の会、愛知で擁立見送り
毎日新聞 2013年06月19日 20時40分(最終更新 06月19日 20時40分)
7月の参院選愛知選挙区(改選数3)で、日本維新の会が独自候補擁立を見送る方針を決めた。党愛知県支部は「ぎりぎりまで人選は進めたい」としているが、党本部では時間不足を懸念する声が強い。愛知選挙区では既に9人が立候補を表明しており、維新票の行方が注目される。
維新はみんなの党と選挙協力を進め、愛知選挙区では、みんなの新人を支援する予定だった。だが、維新共同代表の橋下徹大阪市長の従軍慰安婦を巡る発言で、5月に協力が解消された。それを受け、維新は比例代表で立候補予定の元衆院議員、近藤浩氏(52)を愛知選挙区に回し、独自候補として擁立することを検討していた。
しかし、選挙区で活動するには時間が足りないといった声が根強かった。さらに支部には「第三極が分裂すれば他党を利するだけ」との慎重論もあった。
みんなとの選挙協力回復の可能性について、維新県支部代表の重徳和彦衆院議員は「残念ながら、現時点では難しい」と否定的だ。みんなも「(維新との協力は)現状では有権者の理解を得ることが難しいだろう」(幹部)との見方を示す。
愛知選挙区では民主、自民、みんな、共産、社民、みどりの風、減税日本などが立候補を決めている。維新は昨年12月の衆院選比例代表で、愛知県内で約59万票を獲得した。【高橋昌紀】