ヤマダ電機"撤退"決意!中国「卑劣 日本企業イジメ」 vol.2
「中国撤退セミナー」が大盛況
一方の蘇寧電器は、CEOが政治協商会議委員も務めるだけあり、党とはズブズブの関係。
「中国での企業間競争は、党幹部とのコネクションがものをいう」(宮﨑氏)ようだ。
賄賂を言い値で払ったら、即決で商売の許可が下りたというのは某小売系企業。その関係者がいう。
「大連で400億円のプロジェクトを計画したが、一向に許可が下りない。そこで、ある現地弁護士事務所を通じ、資金の2割を"党幹部筋"の指定口座に振り込んだら、翌日、あっさり許可が下りたんです。後日、その事務所は、失脚した薄熙来(元・党中央政治局員)の縁者が経営していると聞き、納得しました」
経済産業省管轄の独立行政法人「日本貿易振興機構」(ジェトロ)が、今年2月に公表した「中国に進出したわが国企業からの聞き取り調査結果」にも、その片鱗が見て取れる。
中国企業との競争(非製造業)で最も苦労するのは、「コスト競争力」(71%)だが、それに次ぐのが「現地政府との関係/人脈」(33%)となっている。また、アジアを中心とした新興国(13カ国が対象)の中で、進出した邦人企業がトラブルに巻き込まれるケースも、ダントツで中国が多くなっている。
中国が「世界の工場」といわれたのは、もはや昔の話。傍若無人なデタラメぶりが、日本の企業人に知れ渡ってきた。いわゆる「チャイナ・リスク」だ。
これを受けて現在、撤退ないし規模を縮小している企業が続出しており、主だった企業だけでも、ユニクロ、髙島屋、無印良品、洋服の青山、日清食品、船井電機、富士ゼロックス、東芝、三菱電機、NEC、大林組、王子製紙など……と枚挙にいとまがない。
そして、これらの企業は中国からタイやベトナムにシフトしているという。
日本人なら誰もが知る某大手ゼネコンも、つい最近、完全撤退を決めた。
「いくら我々の技術力が高くても"国内産業保護"を名目に、中国政府認定の特級から3級までの資格のうち2級までしかくれない。ようやく受注し着工しても、当局が技術力のない現地企業を下請けに使えといってきて赤字続き。話になりません。無理筋ゆえ、申し出を断わると、翌月から事務所の家賃をいきなり3倍に上げられた同業者もいるようです」(ゼネコン関係者)
こんな国からは、一刻も早く引き揚げたいと思うのが、普通の感覚だろう。そのせいか、「中国での起業セミナー」に代わって、最近は「中国からの撤退セミナー」が盛況だという。
「ただ、撤退するというと、現地従業員全員に給料1年分の補償をしろとか、これまで特別免税していた税金をそっくり払えとか、難クセをつけられる」(前同)
"去るも地獄、残るも地獄"ということか……。
週刊大衆7月15日号
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誰も書かない中国進出企業の非情なる現実
"去るも地獄、残るも地獄"
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