前半戦首位と絶好調の楽天に不穏なムードが漂っている。その中心となっているのが、３試合欠場中の松井稼頭央内野手（３７）だ。

　現在は右太もも裏痛で欠場中で、本来なら後半戦に備え、じっくり休ませたいところだが、ネックになっているのが遊撃手部門ファン投票１位で出場予定のオールスターだ。球宴を辞退すると、後半戦開始から１０試合出場できなくなるため、十分な休養を取らせることができない。登録抹消して休ませる方法もあるが、抹消中の身で出場するのは、批判の的にもなりかねない。

　そもそも、今季はＷＢＣから出ずっぱり。日本代表の２月の宮崎合宿から腰の張りを訴えており、体は限界に達しようとしている。最近の試合では守備の際にジャンピングキャッチを試みて、着地の瞬間にうずくまってしまったこともあった。「稼頭央さんは相当キツそう。球宴出場は喜んでいたけど、体のことを考えたらできるだけ少ない出番でというのが本音」（チーム関係者）

　松井不在は攻守、精神面でもチームにとって大きな痛手。球宴強行出場の末にパンク、そして…。「後半戦開始早々にチームが失速なんてことが現実になるのでは」と関係者も不安でいっぱいだ。