アジア・太平洋株式サマリー:香港・中国株反落、インド上昇
7月12日(ブルームバーグ):アジア・オセアニア各株式市場の動きは以下の通り。
【香港株式市況】
香港株式相場は反落。ハンセン指数は週間ベースで3週連続値上がりとなったが、上げ幅を縮小した。
中国を市場とする靴メーカーの達芙妮国際 (210 HK)は13%安。1-6月(上期)は減益となったもようだと明らかにした。中国3位の保険会社、新華人寿保険 (1336 HK)は6.4%の下げ。チューリッヒ・インシュアランス・グループが、保有する新華人寿株を割安価格で売却した。
ハンセン指数 は前日比160.21ポイント(0.8%)安の21277.28。週間では2%上昇。ハンセン中国企業株(H株)指数は前日比1.2%安の9433.66で引けた。前日は1月以来の大幅高を記録していた。
KGIアジアのベン・クウォン最高執行責任者(COO)は、「投資家は引き続き中国経済の下押しリスクの有無を注視し、マクロ経済政策が変更され、当局が景気刺激策を講じるかどうかを見極めたいと考えている」と指摘。また「相場は前日に大きく上昇したため、市場関係者はやや慎重になりがちだ」と話した。
【中国株式市況】
中国株式相場は反落。上海総合指数は週間ベースで2カ月ぶりの大幅上昇となっていたが、上げ幅を縮小した。中国指導部が従来示唆してきたより低い経済成長率を容認するとの懸念が広がった。
中国民生銀行 (600016 CH)は3.6%安。石炭生産の中国神華能源(601088 CH)は2.9%安。銅生産の江西銅業(600362 CH)は4.2%下げた。楼継偉財政相が中国の成長率は6.5%でも大きな問題にはならないと発言した。不動産株も軟調で、保利房地産集団(600048 CH)は3.6%安。
中原証券の李俊ストラテジスト(上海在勤)は「中国指導部は構造改革のためには景気減速は避けられないことを認識している」と指摘。「相場は今週大幅に上昇したので、ある程度の調整や利益確定売りも仕方ない」と述べた。
上海証券取引所の人民元建てA株と外貨建てB株の双方に連動している上海総合指数 は前日比33.51ポイント(1.6%)安の2039.49。週間では1.6%高と、5月10日終了週以来の大幅上昇となった。上海、深圳両証取のA株に連動するCSI300指数は前日比2.2%安の2275.37。
【インド株式市況】
インド株式相場は上昇。指標のセンセックス指数は6週ぶり高値となった。インフォシス の増益や売上高見通しを好感し、ソフトウエア株が高くなった。
ムンバイ市場のS&Pセンセックス 指数は前日比282.41ポイント(1.4%)高の19958.47で終了。インドのソフトウエア会社2位のインフォシスは半年ぶり大幅高となった。タタ・コンサルタンシー・サービシズは2.9%、ウィプロは3.2%上げた。医薬品メーカーのサン・ファーマシューティカル・インダストリーズは上場来高値を更新した。
インフォシスの4-6月(第1四半期)利益は前年同期比3.7%増。2014年3月通期のドル建て売上高については6-10%増との従来見通しを維持した。アナリストはレンジ上限が7.5%に切り下げられるとみていた。
【オーストラリア株式市況】
S&P/ASX200指数は前日比8.19ポイント(0.2%)高の4973.89。
【韓国株式市況】
韓国総合株価指数は前日比7.62ポイント(0.4%)安の1869.98。
【台湾株式市況】
加権指数は前日比40.95ポイント(0.5%)高の8220.49。
更新日時: 2013/07/12 21:52 JST