ミキティママに厳しい現実が待ち受けている。未婚の母となったフィギュアスケート元世界女王の安藤美姫(25)は、育児と競技生活の両立を目指すことを宣言。子供の父親が誰かに注目が集まる一方、世間では安藤の生き方を支持する声も広がり始めた。ただし、アスリートとしての今後は厳しいまま。特に公式復帰戦の演技では、あの金メダル女王並みの復活劇が求められているのだ。
安藤がソチ五輪に出場するためには、国際大会に出場し、最低技術点を取らなければならない。強化指定から外れた今年はGPシリーズにも出場できないため、関東選手権(10月、埼玉)の評価を日本スケート連盟強化部に委ね、国際大会派遣の承認を得る必要がある。
いったい、どれだけの滑りを見せれば“特例”が認められるのか。これがかなりの難関だ。フィギュア関係者は、昨年、完全復活した五輪女王の活躍を例に挙げた。
「あの点数は出過ぎかもしれないが、去年のヨナぐらい『やっぱりすごい』とド肝を抜く演技を見せれば、誰からも文句がなく『国際大会に派遣せざるを得ない』となるでしょうね」
昨年12月、バンクーバー五輪金メダリストのキム・ヨナ(22、韓国)が2季ぶりに現役復帰。世界選手権(カナダ)出場最低技術点を獲得するために、ISU(国際スケート連盟)公認大会のドイツ・NRW杯に出場した。ヨナは休養のハンディを感じさせず、2連続3回転ジャンプも披露。201・61点の高得点で優勝した。復帰戦で強烈なインパクトを残したヨナは、世界選手権でも表彰台の頂点をさらった。
安藤とヨナではそれぞれの最高得点が違うため、単純に得点での比較はできない。だが、少なくともヨナ同様に「ミキは変わっていない」と思わせるレベル、全盛期と同じか、それ以上のものを連盟強化部に見せる必要があるということだ。
ヨナ級のインパクトを残せ――。かねて指摘される通り、出産という大仕事を終えたばかりで、ブランクのある安藤には恐ろしく高い壁だ。また、国際大会でポイントを取っても、代表選考で最大のヤマ場である全日本選手権(12月、埼玉)で結果を残さなければ五輪出場はない。
世間では出産告白後「シングルマザー安藤」の活躍を支持する層も増えてきた。とはいえ、その追い上げムードもジャッジの“同情票”にはならないという。「今、日本のジャッジはレベルが上がって相当判断が厳密になっていますよ。いくら世の中が安藤を支持しても、同情だけで点数が入ることはない。変に得点が高かったらそれこそおかしいと思われる。他の選手だって頑張っているんですから」(ジャッジに詳しいフィギュア関係者)
マスコミ各社に出した声明では「ソチ五輪を目指して全力で挑戦していきたいと考えている」と決意表明した。ソチへと道をつなげるには、残り3か月足らずの調整が勝負になる。
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