Updated: Tokyo  2013/07/13 12:27  |  New York  2013/07/12 23:27  |  London  2013/07/13 04:27
 

7月12日の米国マーケットサマリー:株は再び過去最高値、ドル上昇

Share Google チェック

  7月12日(ブルームバーグ):ニューヨークの為替・株式・債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)


為替         スポット価格 前営業日
ユーロ/ドル        1.3070   1.3097
ドル/円             99.34    98.96
ユーロ/円          129.84   129.61


株                 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率
ダウ工業株30種       15,464.07      +3.15     +.0%
S&P500種           1,680.17      +5.15     +.3%
ナスダック総合指数    3,600.08     +21.78     +.6%


債券          直近利回り 前営業日比
米国債2年物      .34%        +.01
米国債10年物     2.58%       +.01
米国債30年物     3.63%       +.00


商品 (中心限月)                     終値   前営業日比 変化率
COMEX金     (ドル/オンス)  1,277.60    -2.30     -.18%
原油先物         (ドル/バレル)  106.09     +1.18    +1.12%

◎NY外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではドルが大半の主要通貨に対して上昇。米金融当局は欧州中央銀行(ECB)よりも早期に緩和策を解除するとの見方が背景にある。

格付け会社フィッチ・レーティングスがフランスの最上級格付けを引き下げた後、ユーロは対ドルで引き続き軟調に推移した。米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が10日に債券購入のペースが近い将来に減速されることはないと示唆したことを受けて、ドルは過去2日間は対主要通貨で下落していた。

RBSセキュリティーズの為替ストラテジスト、ブライアン・デンジャーフィールド氏は電話インタビューで、「緩和縮小はやはり9月に始まるというのが一般的な見方で、バーナンキ議長の発言でそれが変わったとは思わない」と指摘。「このシナリオに基づけば、ドルはまだ持ち直すだろう」と述べた。

ニューヨーク時間午後1時33分現在、ドルは対ユーロで前日比0.3%高の1ユーロ=1.3064ドル。前日は一時1.3207ドルと6月21日以来の安値水準をつけた。ドルは対ユーロで週間では1.8%下落。ドルは対円でこの日は0.4%高の1ドル=99円36銭。週間では1.9%安。ユーロは対円で0.2%高の1ユーロ=129円81銭。

◎米国株式市場

米株式相場は7営業日続伸となり、過去最高値を更新した。金融機関の決算が予想を上回ったことが手掛かり。UPSは利益予想の下方修正が嫌気され下落した。

S&P500種株価指数の業種別10指数では金融株が最大の上げ。JPモルガン・チェース とウェルズ・ファーゴの決算では利益がアナリスト予想を上回った。UPSは安い。同社は4-6月(第2四半期)の景気減速を理由に2013年通期の利益予想を引き下げた。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種 株価指数は前日比0.3%上昇の1680.19。7営業日続伸は1月4日以来で最長となる。ダウ工業株30種 平均は3.38ドル(0.1%未満)上げて15464.30ドル。

S&P500種は前日に1.4%上昇し、終値ベースで過去最高値を更新した。米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が刺激策の維持を支持したことが手掛かり。

◎米国債市場

12日の米国債は反落。フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁が債券購入の縮小は9月に開始するべきだと述べたことが材料となり、売り優勢に転じた。

プロッサー総裁はこれまで、当局による追加緩和に反対を表明している。ワイオミング州ジャクソンホールでインタビューに応じたプロッサー総裁は、前例のないこの緩和策を当局は年末までに終了するべきだと述べた。10年債は前日までに4日続伸と、2月以来で最長の連続高だった。バーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長は今週、予見可能な将来において高度に緩和的な金融政策が米経済には必要だと述べた。

CIBCワールド・マーケッツのマネジングディレクター兼米国債トレーディング責任者、トム・トゥッチ氏(ニューヨーク在勤)は、「先週は当局の行動を織り込み過ぎて相場が下落した」と述べ、「金融当局は刺激策を緩めようとしているだけで、金利の上昇は望んでいない。政策金利はもっと長い期間、低水準で据え置かれるだろう」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後2時54分現在、10年債利回り は3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.60%。同年債(表面利率1.75%、2023年5月償還)価格は7/32下落の92 21/32。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は反落。ドルの上昇を背景に、代替投資先としての金買いが後退した。米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が刺激策を支持する発言をしたことをきっかけに、週間ベースでは2011年10月以来の大幅上昇となった。

金は前日までの4日間に5.5%値上がりした。バーナンキ議長は10日、「予見可能な将来において高度に緩和的な金融政策が米経済には必要だ」と述べた。主要10通貨に対するドルの値動きを見るブルームバーグ・ドル指数は一時0.6%上昇した。

インテグレーテッド・ブローカレッジ・サービシズ(シカゴ)のヘッドディーラー、フランク・マギー氏は電話インタビューで、「ドルが金を押し下げている」と指摘。「全体的なトレンドはまだ軟調だ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物8月限は前日比0.2%安の1オンス=1277.60ドルで終了した。週間では5.4%上昇。

◎NY原油先物

ニューヨーク原油先物相場は反発。米国の在庫が減少を続けるとの思惑から買いが入った。過去2週間の在庫は少なくとも30年ぶりの大幅減少だった。

米エネルギー情報局の10日発表によると、5日までの2週間で在庫 は2020万バレル減少の3億7390万バレル。ニューヨーク原油先物市場では期近物が期先物を上回る逆ざやになっており、在庫を保有する魅力が薄れている。米企業決算がアナリスト予想を上回っていることも原油の買い材料。

エナジー・アナリティクス・グループのディレクター、トム・フィンロン氏(フロリダ州ジュピター在勤)は「過去2週間の原油在庫は驚くほど減少した。市場の構造を考慮すると、在庫は再び大幅に減少しそうだ」と指摘した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物8月限は前日比1.04ドル(1.04%)高の1バレル=105.95ドルで終了した。週間では2.6%安。

更新日時: 2013/07/13 05:58 JST

 
 
 
最新のマーケット情報を携帯でご覧いただけます。ぜひご利用ください。