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ハリウッド映画に登場する「忍者」は、なぜ韓国人が演じているのか

Business Media 誠 7月9日(火)11時37分配信

ハリウッド映画に登場する「忍者」は、なぜ韓国人が演じているのか

『日本の闇を支配してきた忍者の正体』(宝島社)

窪田順生の時事日想:
 ちょっと前、『GIジョー バック2リベンジ』という映画を見に行ったら、ビックリした。
 「GIジョー」の中には、「ストームシャドウ」という忍者が登場する。原作アニメでは、三十代続く由緒正しい忍者の家系で生まれ育った「嵐影富三郎」という日本人という設定なのだが、これをイ・ビョンホンが演じている。

【画像:日本のアニメ『マジンガーZ』にそっくりな韓国の『テコンV』、ほか】

 『ドラゴンボール EVOLUTION』の孫悟空だって、青い目の西洋人が演じるハリウッドなんだから、そんな細かいことにイチイチつっかかるなよ、と思うかもしれないが、驚いたのは韓流スターが演じたことではない。キャスティングにともなって「日本生まれの韓国人忍者」という設定に変えられていたからだ。

 韓国人忍者――。忍者マニアの韓国人のことかしら、なんて言おうものなら、韓国の方から顏を真っ赤にしてクレームが入る。なんとも釈然としない話だが、韓国にも忍者がいる、らしい。

 例えば、2009年に『マトリックス』シリーズを手がけたウォシャンスキー兄弟が『ニンジャ・アサシン』というアクション映画をつくった。呼んで字の如しで、忍者映画で、てっきり、千葉真一や真田広之でも出るかと期待をしたが、演じていたのはここでも韓流スターのRain(ピ)だった。

 まあ、それも先ほどと同じ理由で、誰が演じたっていい。

 気になるのは、主役が「雷蔵」というどう聞いても日本の忍者にも関わらず、Rainがかたくなにそれを否定し、日本人ではなくて「アジアの孤児だ」とワケのわからん設定を主張。さらに、彼はインタビューにこう答えた。

 「韓国にも忍者がいる」

●「韓国の忍者」とは

 作品すらも変えてしまう「韓国の忍者」とは何か。その答えが、「ニンジャアサシン」公開前に出た『韓国日報』の記事の中にある。

 コリアタウンのある新宿・大久保がツツジの名所であることに触れ、それを植えたのは、江戸時代に幕府の護衛兵としてこの地(百人町)に暮らしていた伊賀忍者だった……諸説あるが、そういう話もないことはない。うんうんとうなずきながら読み進めていくと、思わず目を疑う記述があった。

 伊賀の忍者は韓半島移住民の子孫なので故郷をしのんで他郷の東京に半島にルーツのあるツツジを植えたという説を唱え、その根拠として「実際に伊賀で忍者の指導者を輩出してきた服部家は新羅系移住民である秦氏の家系として知られている」というのである。

 要するに、韓国にも忍者がいる、というよりもそもそも「忍者」のルーツが朝鮮半島だというのだ。

 これはいわゆる「ウリジナル」というやつだ。

 ご存じの方も多いと思うが、オリジナル、と「我々の」を意味する「ウリ」をかけた造語で、日本や中国の優れた文化などはすべて半島が起源だという「韓国起源説」を意味する。

 またまた、冗談でしょと思うかもしれないが、韓国の一部の方たちは大マジメに信じている。例えば、剣道、歌舞伎、寿司もすべて韓国がルーツらしい。日本のスポーツや芸能分野で世界的に活躍している人も「ほとんどが在日」だそうだ。こういう人たちに言わせると、「ニンジャ」も当然、韓国起源となる。

 このあたりの話は、先日発売された『日本の闇を支配してきた忍者の正体』(宝島社)という本の中で、書かせてもらったが、かなり支離滅裂な主張である。そもそも、「三国地誌」「永閑記」などでは「服部氏を秦氏の裔(えい:子孫)とするのは、非なり」と否定されている。

●ニンジャといえばコリア

 仮に、秦氏の末裔だとしても彼らが帰化したのは283年。そこから1000年以上経過して誕生した忍者を、「オレたちが考えた」と言い張る感覚は、やはり日本人には理解し難い。

 だが、そういうことを言っていても友好関係は築けない。『テコンV』の例もあるので、分かってもらえる時もくるかもしれない。

 『テコンV』とは、1970年代に流行した韓国のロボットアニメで、「竹島の守護神」ということらしいが、誰がどう見ても、『マジンガーZ』にしか見えないと放映当時からいろいろな意味で話題になった。

 そんな“疑惑のロボット”の像が竹島に置かれることになった、と『朝鮮日報』が報じたが、計画が頓挫しているらしい。

 理由は、『テコンV』をリアルタイムで知らない韓国の若い世代がネットで『マジンガーZ』と見比べ、「こりゃやっぱりパクってるじゃん」となったからだとか。

 心配なのは、「いや、実はマジンガーZも韓国が起源だった」とか言い始めることだ。なぜかというと、彼らは「嘘も百回繰り返せば真実になる」ということをよく知っている。

 従軍慰安婦問題で分かるように、米国では韓国のロビー活動が活発だ。断言しておくが、このまま放っておけば間違いなく、「ニンジャといえばコリア」とか言い出す。

 日本の軍国主義から竹島を守るため、韓国忍者が活躍する、なんてアクション映画が制作されるかもしれない。

 ま、つくらせて思いっきり笑う、というのもひとつの手かもしれないけれど。



[窪田順生,Business Media 誠]

最終更新:7月9日(火)11時37分

Business Media 誠

 
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