ユーロ圏の低成長続く公算、緩和策の長期維持が必要=ECB副総裁
[フランクフルト 12日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のコンスタンシオ副総裁は、ユーロ圏経済の低成長がかなりの期間続く公算で、ECBは緩和的な金融政策を長期間維持する必要がありそうだとの認識を示した。
シンガポールで行う講演原稿で明らかになった。
コンスタンシオ副総裁は「先進国、特に欧州は長期にわたる低成長に直面している」とし、「ユーロ圏は依然、不均衡、金融の分裂、低成長という痛みの多い危機に直面している」と述べた。
それまで政策について予めコミットしないと言い続けていたECBが7月初めの理事会で、金融政策の今後の道筋(フォワードガイダンス)を示したことについては、米連邦準備理事会(FRB)が量的緩和縮小の可能性を示したことで動揺していた金融市場を落ち着かせる効果があったとの見解を示した。
副総裁は、ECBはまだ危機モードを脱するつもりはないとし、「景気回復やインフレリスクの点で欧州は米国に遅れをとっている。これは金融政策が長期間緩和的であり続けるということを暗示する」と述べた。
ユーロ圏の銀行については、なお逆風を受けているものの、一般に認識されているより状況は良く、銀行同盟計画によってさらに改善すると予想した。
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