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2013年7月 1日 (月)

日本人の勤勉さ~前置き

(田村明子著「パーフェクト・プログラム~日本フィギュアスケート史上最大の挑戦」より)

地方から世界へ、そして日本が世界に君臨する時代へ

 伊藤みどりが世界チャンピオンになって、すでに20年あまりが過ぎた。
 今の世代の日本の子供たちは、西洋人並みにスタイルが良くなり、手足が長く、頭が小さく、美しさでもどこの国の選手にも決して見劣りがしない。実力的にも、どこの大会に誰を出しても引け目を感じることはなくなった。すべての面で、国際規格化したのだと言える。
 そしてもう、東京を中心とした日本のスケートではなくなった。
 今回のバンクーバー五輪代表の男女6人は、愛知県出身の4人以外は、高橋大輔が岡山、織田信成が大阪といずれも関西、中国地方圏の人たちである。またその前の世代に活躍した本田武史、荒川静香らは幼少時には仙台で育てられた選手だった。
 それはまた同時に、西洋に追従する時代の終わりでもあったのではないだろうか。
 ジャンプで世界を圧して記録を作り続けた伊藤みどりに続いたのが、1994年幕張世界選手権でチャンピオンになった佐藤有香(佐藤信夫・久美子夫妻の娘)だった。彼女は伊藤のようなジャンパーではないが、そのスケーティング技術は世界一と言われた。今の採点方式のように、ジャンプ以外の技の質の高さも問われる時代になって、佐藤の実力が再評価されている。
 その後しばらく低迷期間があったものの、2000年あたりから、本田武史、村主章枝、恩田美栄らの活躍によって、日本選手全体への世界の注目度が少しずつ上がっていった。
 そして2003年/2004年シーズンには荒川静香が世界チャンピオンになり、GPファイナルは村主章枝、四大陸選手権は太田由希奈、世界ジュニア選手権は安藤美姫が優勝するという、ISU大会を日本勢が総なめにする快挙を遂げた。
 2006年トリノ五輪では荒川静香がアジア人として初の金メダルを獲得。2007年世界選手権では安藤美姫が優勝、浅田真央が2位、男子は高橋大輔が日本男子最高の2位に入賞して、世界の表彰台に3つの日の丸が上がった。そして2008年には浅田真央が世界チャンピオンになっている。
 フィギュアスケート界において、日本は重要な国になった。山田コーチが初めて伊藤みどりを海外遠征に連れて行った時代から考えると、隔世の感がある。
 現在のトップ選手たちも、海外のコーチや振付師の助けを借りてはいる。だがもう、西洋人の真似を強いられるフィギュアスケートではなくなった。
 アジア人ならではの体のしなやかさ。練習に対する生真面目な姿勢。贅肉のつきにくいスレンダーな体型。そんなものが大きく評価されることになったのである。
 日本人以外でも、韓国のキム・ヨナや申&趙などの中国のペア選手たち、パトリック・チャン、長洲未来など北米のアジア系選手たちが、今では世界のトップを占めている。逆に「なぜアジア人のスケーターはこんなに優秀なのか」と西洋人に聞かれる時代になった。
 その大きな基盤の1つは、メイド・イン・ナゴヤ、メイド・イン・ジャパンで育まれたことを私たちは忘れないようにしたいと思う。

・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

この本の発行日は2010年3月30日になっている。

伊藤みどりからその頃までの躍進ぶりをうま~くまとめている箇所があった為、転載させていただいた。
(その前に佐野稔の銅メダルのことも語られていたのだけれど…すまぬ、稔・・・)

主に小塚君のお祖父様の人生を追っていったファミリーヒストリー(NHKで放送されていた)の中でも語られていたように思うが、日本はこれまで

「日本は遅れている・・・外国(この時期は主にロシアを指していたと思う)に学ばねば・・・」

という姿勢で外の良きものを取り入れ、勤勉に学んでいった。(小塚君のお祖父様、ロシア人選手呼んで演技会開催したんだよなあ…アレ冷戦時期ど真ん中だっけ?)

ん?何か、幕末にもそんなことあったよなあ…まあ、それは置いとこう。

伊藤みどりさんが金メダル確実と言われていたアルベールビル五輪で銀メダルに終わった反省から、もっと選手の層を厚くしなければ…と試行錯誤していった。

で…その中には「全国有望新人発掘合宿」(これが野辺山合宿か?)というのがあった。

今お馴染みのトップ選手たちは早いうちから才能を見出されていく。

子どもたちの上達にも良い影響を与えていた合宿のようだ。

:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+

ここで、いきなりだがタイトルにも入っている「勤勉」という言葉。

フィギュアスケートのみならず、外国人が日本人を語る上での一種のキーワードになっていたりする。

日本人の全員が全員そうじゃないのよ…と感心する外国の方には物申したくなるが、

どのジャンルでも世界と渡り合おうとするレベルにいる人間なら「勤勉」は当然なのかもしれん。

:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+

今回の記事は中途半端だがここで締めようと思う。

そう。まだまだ続く。

自分の中でイマイチまとまりが無く、何処へ行こうとしているのか?よく分からぬまま。

次回は某モロゾフ著作本から日本人選手の勤勉さについて語ったところを紹介したいと思う。

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