英紙、朝鮮人徴用被害者の団体写真を公開

 韓国の裁判所は今月10日、植民地時代に朝鮮人を徴用した日本企業に対し、損害賠償を命じる判決を下した。この判決を、英国の有力日刊紙『フィナンシャル・タイムズ』は「歴史的判決」と評価し、韓国で公開されたことのない徴用被害者の写真を11日付アジア版3面のトップ記事として報じた。同紙は「戦時中に朝鮮人を働かせていたといわれる他の日本企業も、同様の判決に直面する可能性が生じた」と伝え、さらに韓国人弁護士の発言を引用し「この判決は、他の同種の訴訟にも顕著な影響を及ぼすものと予想される」との見通しを示した。

 同紙が記事と共に公開した朝鮮人徴用者の団体写真は、朝鮮人徴用者の指導員として働いていた故・深川宗俊氏が撮影したもの。旧三菱重工広島造船所で働いていた朝鮮人が、1944年に広島県宮島の神社を訪れた際に撮影された記念写真だ。写真には、髪を短くした子どものような朝鮮人徴用被害者約50人が、神社の前に並び、正面を向いている様子が収められている。この写真は、フリンダース大学(オーストラリア)のデビッド・パルマー専任講師が、2008年に『ジャパン・フォーカス』誌に掲載した「強制徴用と原子爆弾」と題する論文の中で紹介した。

金城敏(キム・ソンミン)記者
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