時は幕末。新政府軍の殺し屋“人斬り抜刀斎”(佐藤健)は、その圧倒的な強さで人々から恐れられていた。しかし、鳥羽伏見の戦いの最中、新しい時代の到来を感じた彼は、新選組の殺し屋・斎藤一(江口洋介)の前から突如として姿を消した…。
それから10年。緋村剣心と名前を変えて各地を旅していた男は、東京で“抜刀斎”を名乗る人斬りが暗躍していることを知る。同じ頃、亡き父の道場を継いだ薫(武井咲)は、道場の教えである“神谷活心流”を語って人を殺し続ける“抜刀斎”を探していた。剣心とすれ違った薫は彼を疑うが、人を斬ることができないように作られた“逆刃刀”を持ち、ノンキな笑顔を見せる剣心にペースを狂わされてしまう。
ニセ抜刀斎こと鵜堂刃衛(吉川晃司)は、明治以降急激に勢力を伸ばしている実業家・武田観柳(香川照之)の護衛の一人だった。依存性の強いアヘンを開発・製造し、世界を手に入れるという野望を抱く観柳は、行き場のない士族たちを抱え込み、自分の商売の邪魔をする“敵”を次々に始末していたのだ。彼の元でアヘンを調合していた医師の恵(蒼井優)は、生きるために彼の愛人に身を落としていたが、逃げ出す機会をうかがっていた。
そんなある日、薫の道場に観柳が派遣した道場破りが現れた。土足で道場を踏み荒らす男たちを前になすすべもない薫。しかしそこにやってきた剣心が、あっという間に全員を倒してしまった。薫があっけにとられる中、剣心は道場破りと一緒に警察に連れていかれてしまう。
警察では、今は新政府軍で働いている斎藤一と、剣心の元上司である陸軍卿の山県有朋(奥田瑛二)が剣心を待ち受けていた。山県は、剣心にもう一度自分の下で働いてほしいと頼み込むのだが…!? 二度と人を殺さない“不殺(ころさず)の誓い”を立てた剣心は、斎藤の挑発にも心を惑わされることなく、陸軍を後にした。
同じ頃、観柳の豪邸から逃げ出した恵が、薫の道場に転がり込んでいた。剣心だけでなく恵をも道場に住まわせることになった薫。道場は久しぶりに活気を取り戻す。
そんな矢先、道場の周囲の井戸に毒がまかれ、水を口にした人達が次々と道場に運び込まれる。
駆けつけた人の中には、以前外出先で剣心にケンカを挑んだ喧嘩屋の相楽左之助(青木崇高)の姿も。外印(綾野剛)の助言から、観柳の仕業だと直感した恵の活躍で大事には至らずにすんだが、自分のせいで罪のない人を苦しめていると悩んだ恵は観柳の元へ戻ることを決意。彼女を救うために、そして薫の道場を守るために、剣心と左之助は観柳との直接対決に挑むことになる!!