■生活・小沢一郎代表
参院選特集ページはこちら小沢一郎(71)は11日、千葉県鎌ケ谷市で自転車に乗っていた。候補者の後を手を振りながら走り、支援を呼びかける。紛れもなく7年前の光景と同じだった。
2006年4月、偽メール問題で民主党代表を辞めた前原誠司の後を継ぎ、小沢は代表に。就任後初の国政選挙となった衆院千葉7区補選でも自転車で支持を訴え、僅差(きんさ)で自民党に勝った。千葉は政権交代への足場を築いた場所なのだ。
小沢は1993年、細川連立政権を樹立。09年の政権交代でも立役者だった。民主党では小沢グループで150人の勢力を誇ったことも。だが、消費増税に反対し、離党。今では議員15人の小政党の代表だ。
早くから小沢は既存メディアよりもネット番組を重視してきた。参院選でもネットの討論番組には欠かさず参加。「日本に政権交代可能な民主主義を定着させることが43年間の政治目標だった。次の総選挙でもう一度、国民サイドの政権をつくる」と訴える。だが、政界は政権交代可能な二大政党の時代から、自民党の一党支配に戻る気配が漂う。小沢は最近、側近にこう漏らした。「このままでは死んでも死にきれない」
気がつけば師と仰いだ田中角栄が政界を引退した年齢だ。「神様も年とったら眠らなくてもいいようにしてくれればな」。じりじりした焦りが小沢を襲う。
7日、地元の岩手県で七夕の集いに参加した。小沢は1分以上考え込んでから短冊に願いを書いた。「参院選の必勝で、次へ」=敬称略(二階堂友紀)
◇
■生まれ:東京生まれ
■出身校:慶応大経済学部卒
■ネット力:事務所公式ツイッターのフォロワー数6万3721(11日午後5時現在)
■歩み
1969年 衆院初当選
89年 自民党幹事長
93年 新生党代表幹事
2006年 民主党代表
13年 生活の党代表
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。
朝日新聞官邸クラブ