【スポーツ情報局】

　デスク：不祥事続きの全日本柔道連盟に谷亮子参院議員（３７）ら初の女性理事が４人誕生したけど、あの人が入ってないじゃないか？

　柔道担当記者：“女三四郎”こと山口香氏（４８＝筑波大大学院准教授）ですね。暴力・パワハラ問題を告発した女子１５選手のサポートをしたことで入閣も噂されましたが、まさかの“落選”となりました。

　デスク：全柔連が組織改革を打ち出し、女性理事を登用するきっかけをつくったのは間違いなく山口先生だろう。それが全柔連ではなく、日本バレーボール協会の新理事になってるって、どういうこと？

　記者：確かに山口氏の手腕はバレーではなく、全柔連でより発揮されるという見方は強いです。元世界女王として女子柔道の先駆者ですし、強化コーチの実績も積んできましたから。ちなみに、マンガ「ＹＡＷＡＲＡ！」の主人公の本当のモデルは、谷氏ではなく山口氏といわれています。ただ、全柔連は山口氏を女性理事候補にノミネートすらしなかったようですね。

　デスク：暴力行為の発覚は受け止めても、“告発者”は厄介払いしたということ？

　記者：結局、全柔連からすれば、煮え湯を飲まされたわけです。山口氏も本紙の取材に「普通に考えれば入れたくないっていう気持ちも理解できる」と苦笑いしていました。ただ、山口理事が誕生する可能性はゼロではありません。すでに女性理事からは「山口先生を入れないのは大きな損失です。いずれ私たちが迎え入れるように準備をしたい」と訴える声が上がっています。

　デスク：今回の改革は将来への“布石”というわけか。まずは「何も変わらなかった」と言われないように、女性理事たちのお手並み拝見だな。