国際江戸の櫃、1万5千円→9億6千万円に 競売の国・英国でも話題+(1/2ページ)(2013.7.12 10:22

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江戸の櫃、1万5千円→9億6千万円に 競売の国・英国でも話題

2013.7.12 10:22 (1/2ページ)
アムステルダム国立美術館が9億6000万円で落札した江戸時代のチェスト。内部にも、金を使った装飾が施されている(アムステルダム国立美術館提供)

アムステルダム国立美術館が9億6000万円で落札した江戸時代のチェスト。内部にも、金を使った装飾が施されている(アムステルダム国立美術館提供)

 【ロンドン=内藤泰朗】わずか100ポンド(約1万5千円)で買ったという木製チェストが、貴重な日本の古美術品とわかり、競売の末に630万ポンド(約9億6千万円)相当で落札され、競売が大好きな英国で話題となっている。江戸時代初期につくられたこの木製の櫃(ひつ)はテレビ台として使われていた。フランス人のオーナーには、思わぬ「宝箱」となった形だ。

 報道によると、落札された櫃は最大辺の長さが1・5メートルで、1640年に京都でつくられた。世界に残る10個のうちのひとつ。内側も外側も黄金のラッカーで塗られて優雅で細微にわたる装飾が施されている。

 日本が当時、交易をしていたオランダの東インド会社が輸出し、フランス国王ルイ14世の宰相ジュール・マザラン家が1658年に2つを購入。家族の中で、引き継がれていた。

 しかし、1789年にフランス革命が起き、貴族は多くの美術品を手放した。英国のビクトリア・アンド・アルバート美術館が1882年にそのうちの一つを購入。別の一つは英国人トレバー・ローレンス卿の手に渡ったが、1941年以降、所在が不明となり、同美術館が探していた。

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アムステルダム国立美術館が9億6000万円で落札した江戸時代のチェスト(アムステルダム国立美術館提供)
アムステルダム国立美術館が9億6000万円で落札した江戸時代のチェストの外部には、金を使った繊細な装飾が施されている(アムステルダム国立美術館提供)

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