UFOミステリー:甲府事件4
〜信じられない事がふたつ重なると?〜
 甲府事件とは、第3種接近遭遇であること。そして、自然界ではあり得ないはずの減衰する放射能が検出されたことを紹介してきた。
 最後に、甲府事件の最大のポイントと、いくつかの気づき事項を挙げておく。
 
1.甲府事件の最大のポイント
 
 甲府事件では、信じられない話がふたつ起きている。
 
① 子供達が着陸したUFOとの「第3種接近遭遇」の話。
② 現場から「減衰する放射能」が検出された話。
(図1、図2参照)
 
 ブドウ畑から検出された放射能は、本当にわずかであり、量的には全く問題がなかった。しかし、それが減衰することは異常だった。
 測定された減衰割合から逆に計算すると、1年前には1678万倍の強さの放射能が現場に存在したことになり、とても自然界に昔から存在していたと考えられる話ではない。
 この減衰する放射能は、検出された時点から極めて近い過去に、その場所で、何か「超自然的」な現象があった事の決定的な証拠となる。
 
 甲府事件では、「第3種接近遭遇」と「減衰する放射能」という信じられないふたつの事が同時に起きた。このふたつは、それぞれが単独なら、まったく信じられない話である。
 しかし、このふたつが同時に起きたとすれば、逆にそれぞれが信憑性を高め合っているといえる。
 なぜなら「正当な理由が無く」まったく内容の異なる、信じられないような話が、ふたつ同時に起こることはないはずだからだ。
 
 この第3種接近遭遇は子供とはいえ、単独ではなくふたりで遭遇している。そして減衰する放射能も、ふたつの「時と場所と装置」で確認されている。
 これは、虚偽や間違いの入る要素が極めて小さいことを意味している。
 このふたりの目撃証言と、2種類の科学装置による測定結果を全て否定しない限り、甲府事件を否定することはできないのだ。
 
 非常に難しいことだろうが、この後は、この信じられないようなふたつの話が同時に起こる「正当な理由」を考えるだけなのだ。これが甲府事件最大のポイントだと考える。
 
2.甲府事件の細かい気づき点
 
 蛇足だが、甲府事件の少し細かいことも考えておこう。
 
2.1 土壌が放射化された方法?
 
(1)UFOの動力源か?
   UFOの推進装置、または動力源から放射線が出ており、
  UFOが着陸した地点の土壌が放射化された?(図3)
 
(2)光線銃か?
 
   目撃談によると、遭遇した相手が武器のようなものを持っ
  ていたとの話もある。あまり考えたくないが、例えば光線
  銃のようなものから放射線が発射され、それが地面に当た
  り土壌が放射化された?(図4)
 
(3)UFOの廃棄物か?
 
   UFOから放射性物質が捨てられ、これから出た放射線
  で土壌が放射化された?(図5)
 
  私としては、(1)のような気がするが…。
 
2.2 甲府のブドウ畑内に着陸した理由?
 
  UFOは開けた路上などではなく、コンクリート柱や、鉄線
 が張り巡らされているブドウ畑内に着陸している。なぜ、わざ
 わざこんな所に着陸したのか?
 
(1)子供達に何かをしたかったのか?
 
 しかし、子供達は着陸したUFOに近づき、ほぼ1周したという。例えば、子供達に何かをするつもりだったら、時間はたっぷりあり、そう難しくはなかったと思われる。
 子供達に何かをするつもりは元々なかったのではないだろうか。UFOの乗員が子供達と顔を合わせたのは、やむにやまれぬ事情、例えばUFOから離れてもらいたくて、子供達の前に顔を出したとも考えられる。
 
(2)着陸の理由は?
 
 子供達と関係ないとしたら、着陸した理由は何だったのだろう?
 
① なにかを補給したかった?
② 逆に、なにかを置いて行った(捨てた)?
③ 仲間を乗せた?(ブドウ畑で待ち合わせ?)
④ 逆に、仲間を降ろした?(ではあの後、現場には…。)
⑤ 故障した?
⑥ なにかから隠れた。(上空に別のUFOでも?)
 
 わざわざ、人目に付きやすい人家の傍で、鉄線の張られているブドウ畑の中に着陸したことから、最後の⑤、⑥のような、この時、この場所でなければならない特別な理由と緊急性があったとも考えられる。
 
2.3 UFOは、どこから来て、どこへ行ったのか?
 
① 方向から考え、太平洋側から飛来?
  もしかすると富士山?
② 行き先は? 甲府の北か長野の山中か?
③ 日本海、大陸までいった? (日本横断?)
④ 宇宙から来て、宇宙に帰った? 
 (甲府近辺のみ、何らかの理由で高度を下げた。)
⑤ もしかして、本当に空中に消えた? (異次元へワープ?)
 
 残念ながら、同日他地域での目撃報告は確認されていない。
 
2.4 その他
 
① UFOに階段が目撃されている。階段が必要なのか?
② 乗員2名で足りる?(UFOは小型だったらしいが)
③ 乗員2名の役割分担は?
 (上司と部下? まさか観光中の夫婦とか?)
 
3.甲府事件後日談
 
 甲府事件を否定するには、ふたりの子供の証言を完全否定し、ふたつの別の場所と時間と装置で科学的に検出された減衰する放射能も幻としなければならない。これは、現在でも非常に困難である。
 
 残念だったのは放射能分析が、非公式だったこと。そしてスペクトル分析装置にかけた段階で、エネルギーピークが読み取りにくいほど減衰していたことだ。
 もっと早い段階で放射能スペクトラム分析ができていたら、この放射能検出は、UFO実在の決定的証拠にもなった可能性がある。
 今考えれば、非常に残念であるが、しかしまた、よく放射能の検出を試みていただけたと考える。
 もし放射能が検出されなければ、甲府事件は、ただの子供達の遊び話で終わっていた可能性が高い。
 
 甲府事件の現地調査の際、私も先生のご自宅(だったと思う)にお邪魔して、直接お話をうかがった。
 すでに40年近く前の話だが、この時、先生が「土の中の鉄分が、陽子線(放射線の1種)を浴びた時の放射能に似ている。」と語られたことだけは、よく覚えている。
 
TEXT:KIRA/PHOTO&Illustration:KIRA
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KIRA(キラ)
1954年2月、名古屋に生まれる。神奈川県川崎市在住。慶応大学工学部計測工学科卒。日本航空宇宙学会会員。日本宇宙現象研究会本部研究局スタッフ兼神奈川支部長。天文とUFO観測歴40年。剣道有段者。放射線取扱主任免許所持。ガイガーカウンターを準備し、UFO現地調査を待ち構えている。
只今、準備中