県内ニュース山形大が土壌中放射性セシウム濃度分布図を作成
2013年04月15日 21:11
山形大は県内134地点で県と共同で行った土壌調査を基に、放射性物質の沈着状況を示す分布図を作成し15日公表した。深さを変えて調査しており、同大企画部の桜井敬久教授(放射線物理)は「放射性物質がどのように浸透していくのかを知る上で大事なデータになる」とする。
調査は昨年6月から11月に実施。県内を5キロ四方に区切り、グラウンドや公園など134地点から採取した▽地表から深さ5センチまで▽深さ5~10センチ-の土壌を分析した。地表から深さ5センチまでの土壌では、1キログラム当たりの放射性セシウム濃度平均は村山地域が184ベクレル、置賜106ベクレル、最上36ベクレル、庄内は10ベクレル以下。最大は米沢市板谷で1キログラム当たり820ベクレルだった。 深さ5~10センチの土壌は、最大が山形市青柳で207ベクレル。他の地点では200ベクレル以下となり、平均で深さ5センチまでの濃度の30%程度となった。 共同で調査した県は既にデータを公表。土壌そのものに関する基準はないが、各地点の空間放射線量が国際放射線防護委員会の安全基準(毎時0.19マイクロシーベルト)を下回っていることなどから「健康に影響が出るレベルではない」としている。本年度は99地点で調査を行う予定。 ・山形県の土壌中放射性セシウム濃度分布 地表面からの深さ(0-5cm) ・山形県の土壌中放射性セシウム濃度分布 地表面からの深さ(5-10cm)
|
文字サイズ変更
山形新聞からお知らせ
|