7月11日の欧州マーケットサマリー:株が5週ぶり高値
7月11日(ブルームバーグ):欧州の為替・株式・債券・商品相場は次の通り。(表はロンドン午後6時現在)
為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3028 1.2978 ドル/円 99.04 99.68 ユーロ/円 129.04 129.35 株 終値 前営業日比 変化率 ダウ欧州株600 296.54 +1.70 +.6% 英FT100 6,543.41 +38.45 +.6% 独DAX 8,158.80 +92.32 +1.1% 仏CAC40 3,868.98 +28.45 +.7% 債券 直近利回り 前営業日比 独国債2年物 .12% +.01 独国債10年物 1.62% -.04 英国債10年物 2.38% -.04 商品 直近値 前営業日比 変化率 金 現物午後値決め 1,285.00 +29.00 +2.26% 原油 北海ブレント 107.70 -.81 -.75%
◎欧州株:5週ぶり高値、FRB議長発言を好感-アッシュモア高い
11日の欧州株式 相場は5週間ぶり高値を付けた。バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長が10日、米経済には予見できる将来において刺激策が引き続き必要との認識を示したことが手掛かり。
英資産管理会社、アッシュモア・グループ は7.1%の大幅高。第4四半期の純資産流入額が45億ドルとなったことが買い材料。鉱山会社のBHPビリトンとリオ・ティントはそれぞれ4.6%上げた。一方、ポルトガル株は下落。カバコシルバ大統領が内閣改造案を承認するかどうかをめぐる不透明感が背景。
ストックス欧州600指数 は前日比0.6%高の296.54で終了。同指数は7週間ぶりの4日続伸となった。
フランクフルト・トラスト・インベストメントのファンドマネジャ、ライムント・ザクシンガー氏は電話インタビューで、「バーナンキ議長の発言がプラス要因だった」とし、「中央銀行が発言への市場の反応を見極めようとしているのは当然だ。当局者らはやがて量的緩和が終了することを理解させようと務めている」と語った。
11日の西欧市場では18カ国中15カ国で主要株価指数が上昇した。
ポルトガルのPSI20指数は2%下げた。カバコシルバ大統領は支援プログラムの完了に向けて合意し、新たな支援策を回避するように与野党に呼び掛け、選挙の早期実施は望ましくないと語った。
原題:European Stocks Rise as Bernanke SignalsContinued Fed Stimulus(抜粋)
◎欧州債:イタリア債が下落、入札結果と先行き懸念で-英独債は上昇
11日の欧州債市場では、イタリアとスペインの国債が下落。両国ともに景気見通しが悪化する中で月内に証券発行を控え、入札で十分な需要を得るのに苦戦するとの懸念が広がった。
イタリア10年債は3日続落。この日の入札で発行額が目標上限に届かなかったほか、30年債の応札倍率は前回入札を下回った。格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)による9日の格下げが響いた。ポルトガル10年債も下落。カバコシルバ大統領は同国救済が新たに必要となる状況を回避するため、政治家に現行の救済プログラム完了に向け協力するよう呼び掛けた。
一方、ドイツ国債は上昇。バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長が10日、米経済には予見できる将来において刺激策が引き続き必要との認識を示したことが手掛かり。
コメルツ銀行の金利ストラテジスト、ミヒャエル・ライスター氏(ロンドン在勤)は「国債が大量発行された。市場での消化を待つかなりの周辺国債がある」と語った。
ロンドン時間午後5時現在、イタリア10年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の4.47%。同国債(表面利率4.5%、2023年5月償還)価格は0.125下げ100.63。
スペイン10年債利回りは1bp上げ4.82%、同年限のポルトガル国債利回りは13bp上昇し6.90%となった。
ドイツ10年債利回りは4bp低下し1.62%。4日には1.60%まで下げ、先月19日以来の低水準となった。
英国債相場も上昇。バーナンキFRB議長の発言を受け、世界の主要中銀が国債購入を増やすとの観測が広がった。
英10年債(表面利率1.75%、2022年9月償還)の利回りは前日比3bp低下の2.39%、価格は0.23上げ94.80となった。
原題:Italian Bonds Drop After Auction asPortuguese Securities Slide(抜粋)Pound Rises Second Day Versus Dollar AfterBernanke; Gilts Rise
更新日時: 2013/07/12 02:26 JST