クーレ理事:ECBは金利ガイダンスを会合ごとに見直す
7月11日(ブルームバーグ):欧州中央銀行(ECB)のクーレ理事は11日、長期にわたって低金利を維持するという同中銀のガイダンスについて、当局者らは「毎月の政策委員会で見直す」と述べた。同理事はパリでブルームバーグテレビジョンのインタビューに応じた。
ECBは今月の会合でフォワードガイダンス(時間軸政策)という新たな手法を採用したが、これに関する詳細な説明を求める圧力に直面している。アスムセン理事は9日に12カ月超という期間に言及して市場に影響が出たため、時間枠を限定しようとした発言ではないとECBが補足説明に出る一幕があった。
クーレ理事は「フォワードガイダンスはECBの戦略の転換ではない」とし、「コミュニケーションを明瞭にし、金融市場の安定を高めるための手段だ。ECBの責務に変わりはなく、それは物価安定だ」と語った。
同理事はガイダンスの毎月の見直しは「景気の状態とマネー及び信用の動向について入手できる情報に基づくという、ECBの2本柱の戦略の枠組みの中で」実施すると説明。「必要があれば再度判断する」と述べた。
ECBはこの日公表した7月の月報で、ガイダンスは「期限をあらかじめ特定しない柔軟な期間」を対象とするとした上で、銀行への無制限の流動性供給を2014年半ばまで続けるという約束と「矛盾はしないが直接連動してもいない」と説明した。
クーレ理事はまた、「可能なあらゆる選択肢について予断を持たず」検討していくとも述べた。長期リファイナンスオペ(LTRO)については「現時点で必要だという感じはない」とし、マイナスの中銀預金金利については「選択肢の一つ」であり「技術的には導入の準備ができている」と述べた。前回の政策委員会での感触は、今必要ではないというものだったと付け加えた。
原題:Coeure Says ECB Will Reassess Rate Guidance at EveryMeeting(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:パリ Mark Deen markdeen@bloomberg.net;ロンドン Caroline Connan cconnan@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Craig Stirling cstirling1@bloomberg.net
更新日時: 2013/07/11 22:27 JST