米中対話、シェールエネルギーで中国が関係強化要望=米政府筋
[ワシントン 10日 ロイター] - 米政府関係者によると、10日の米中戦略経済対話で、中国が米国のシェールガスへの投資を拡大したいとの意向を示した。
米国とカナダでのシェールガス生産は、水圧破砕法(ハイドロ・フラッキング)などの掘削技術の活用が進み、近年飛躍的に増加した。世界最大規模のシェール層を持つ中国の企業は、開発ノウハウの習得に熱心。それと同時に、世界最大のエネルギー消費国として国外の原油・ガス調達先確保にも動いており、すでに米天然ガスに約55億ドルを投資している。
この米政府関係者によると、エネルギーに関する討議で中国は、自国エネルギー産業への米国の投資を歓迎すると表明。「中国側は、米国のテクノロジーに学び、米国の投資で恩恵を享受することに強い意欲を示した」と記者団に語った。
さらに「両国エネルギー市場に互いに投資すること、投資に関する障害撤廃に取り組むことのメリットを双方が認識した」という。
今年、中国の石油精製大手、中国石油化工(シノペック)(0386.HK: 株価, 企業情報, レポート)(SNP.N: 株価, 企業情報, レポート)が米チェサピーク・エナジー(CHK.N: 株価, 企業情報, レポート)のシェール層の権益を10億ドルで取得した。
しかし、現在中国企業の対米投資にも、米国企業の対中投資にも一定の制限があり、双方が是正を求めあっている。
米当局者によると、米国企業が中国の非在来型原油・ガスに投資することについての中国側の意向も討議された。両国はエネルギー需給や国家エネルギー備蓄に関するデータ共有の仕方についても協議したという。
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90年代日本との類似点多く
債務処理に依然あえいでいるユーロ圏は、資産バブルの崩壊後、景気後退に苦しんだ90年代の日本と日増しに似てきている。
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