UPDATE 2-米新規失業保険申請件数は36万件に増加、季節要因に左右された可能性
(内容を追加します) [ワシントン 11日 ロイター] - 米労働省が11日発表した7月6日までの週 の新規失業保険週間申請件数は、季節調整済みで前週比1万6000件増の36万件とな った。34万件に減少するとの予想に反して増加したものの、申請件数は引き続き米労働 市場が回復し続けていることを示す水準にある。 ただ、7月初旬は多くの工場が修理点検のために閉鎖されているため、今回の統計は 複数の季節要因に左右された可能性がある。労働省のアナリストはこの点以外に通常と異 なる要因はなく、推計値を報告した州はないとしている。 労働市場の状況をより良く反映するとされる4週間移動平均は35万1750件。増 加数は6000件にとどまっている。 6月29日までの週の受給総数は2万4000件増の297万7000件となった。 アメリプライズ・フィナンシャル・サービシズのシニアエコノミスト、ラッセル・プ ライス氏は「若干懸念される結果となった」と述べた。 ただ週間申請件数は増加したものの、失業率が継続的に低下している状況と矛盾しな い水準にあり、レイオフ件数も前年の水準に並ぶ範囲内にとどまっている。バンクオブア メリカ・メリルリンチのエコノミスト、ジョシュア・デンナーライン氏は「労働市場はそ こそこに底堅く推移している」との見方を示した。 今回の結果を受け、一部でFRBが資産買い入れ規模縮小に着手する時期を遅らせる 可能性があるとの観測が台頭。金融市場では米国債価格が一時上げ幅を拡大し、ドルが円 に対し下げ幅を拡大するなどの動きが出た。 米労働市場はこのところ改善の兆候を見せており、労働省が5日発表した6月の雇用 統計では、非農業部門雇用者数が前月比19万5000人増となり、予想の16万500 0人増を上回った。4、5月分も上方修正されことで、連邦準備理事会(FRB)が9月 にも資産買い入れ規模の縮小に着手するとの見方も出てきた。 また、FRBが10日に公表した6月18─19日の連邦公開市場委員会(FOMC )議事録から、メンバーの約半数が年末までに資産買い入れプログラムを終了させる必要 あるとの認識を示していたことが判明。ただ多くのメンバーは、買い入れ規模の縮小に着 手する前に雇用が着実に回復しているとの一段の確信が必要との考えを示していた。 新規失業保険週間申請件数に関するグラフはこちらをご覧ください。 link.reuters.com/xew34t 労働省が発表した新規失業保険週間申請件数は以下の通り。 (失業保険・Rは修正値) 日付までの週 申請件数 4週間移動平均 受給総数 受給者比率(% ) 07/06/13 360,000 351,750 N/A N/A 06/29/13 344,000 -R 345,750 -R 2,977,000 2.3 06/22/13 348,000 346,250 2,953,000 -R 2.3 06/15/13 355,000 348,500 2,987,000 2.3 06/08/13 336,000 345,750 2,966,000 2.3 06/01/13 346,000 352,500 2,991,000 2.3 05/25/13 357,000 348,000 2,971,000 2.3 05/18/13 344,000 340,500 3,002,000 2.3 エコノミスト予想 申請件数: 340,000 受給総数: 2.950 mln
© Thomson Reuters 2013 All rights reserved.
90年代日本との類似点多く
債務処理に依然あえいでいるユーロ圏は、資産バブルの崩壊後、景気後退に苦しんだ90年代の日本と日増しに似てきている。
記事の全文 | 特集ページ