日銀の黒田東彦総裁は11日の金融政策決定会合後の記者会見で、中国経済の現状について「成長率が数年前と比べ低めの水準にあるものの、安定している」との見方を示した。背景には「政策当局が成長のスピードより質を重視する姿勢を明確にしており、(金融市場での)信用が急速に拡大することを是正する方針を打ち出している」と分析した。シャドーバンキング(影の銀行)に対する規制強化もその一環であるとの考えを語った。
中国経済の先行きについては「内需を中心とした安定成長を続けることは十分に見込める」と指摘し、「政府がいろいろな構造改革を含めた政策を打ち出している」と評価した。一方で、「中国の政策に対する市場の受け止め方には不確実性が残っている。その動向は日本を含めたアジアや世界経済への影響が大きいので十分注視していきたい」と語った。〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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