11日午後2時半ごろ、北九州市八幡東区帆柱3丁目の民家から「物置から戦時中の弾が出てきた」と八幡東署に通報があった。署員が、物置にあった人形ケースの中に米軍の焼夷(しょうい)弾(長さ36センチ、直径5センチ)が入っているのを確認。信管がついていたため、陸上自衛隊目達原駐屯地(佐賀県)の不発弾処理隊が回収した。付近の住民の避難などはなかった。
署によると、民家は女性(85)の一人暮らし。同市に住む息子(58)が家の片付け中、人形ケース内に、こけしと一緒に焼夷弾が入っているのを見つけたという。「昭和51年4月10日 皿倉山にて」と書かれた紙がはられていた。署員が女性に事情を聴くと、約20年前に亡くなった夫が山で拾って持ち帰り、保管していたものだという。署は、戦時中の八幡空襲で落とされた焼夷弾の可能性があるとみている。