Updated: Tokyo  2013/07/10 18:39  |  New York  2013/07/10 05:39  |  London  2013/07/10 10:39
 

今日の国内市況(7月10日):株式、債券、為替市場

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  (ブルームバーグ):きょうの国内市場の株式、債券、為替相場は以下の通り。

●日本株反落、金融や不動産、非鉄安い-過熱、日米日程待ち午後安い

東京株式相場は反落。テクニカル指標の過熱感、日米のイベントを控え買い見送りムードが強い中、為替の円高推移、中国貿易統計の低調などを背景に午後の取引で下落基調となった。業種別では、その他金融や証券など金融株の一部、不動産や倉庫、非鉄金属株が安い。

TOPIXの終値は前日比1.69ポイント(0.1%)安の1195.20、日経平均株価は56円30銭(0.4%)安の1万4416円60銭。日経平均は一時5月29日以来、1万4500円台に乗せる場面があった。

三菱UFJ投信の宮崎高志戦略運用部長は、「きょうの下げはテクニカル要因が大きい。短期的に上昇ピッチが速かった。過熱感がある中、小休止に入った格好だ」と言う。また中国経済について、「これまでの2けた成長から、7%程度の成長に向けたソフトランディングの過程にある」とし、楽観的になり過ぎるのは良くないが、現状は過去の政権が残したひずみが表面化しやすい時期で、「マーケットは若干、悲観シナリオを見過ぎている」と話した。

●債券は続伸、需給引き締まりや株安-日銀買いオペ見送りで売りも

債券相場は続伸。今週は主要な国債入札がないことから需給が引き締まるとの観測や国内株安を背景に買いが優勢となった。一方、日本銀行が長期国債の買い入れオペを見送ったことで一時的に売りが膨らむ場面もあった。

東京先物市場で中心限月の9月物は前日比9銭高の142円47銭で開始。午前10時10分の金融調節で日銀が長期国債買い入れオペを見送ると売りが増え、一時は横ばいの142円38銭まで伸び悩んだ。その後は持ち直し、午後の取引終盤に株価が下げ幅を拡大すると142円64銭まで上昇。結局は25銭高の142円63銭と、きょうの高値圏で引けた。

パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、先物近辺の7年ゾーンが相対的に強い半面、超長期債は日銀買いオペが入らずに「失望から甘いという感じ」だったと解説。もっとも、日銀買いオペについては「金曜日に入ると思うので別に焦って今売る必要ない。押したところで買っておいてもいいのかなという感触」とも話した。

●円全面高、日本株安受けリスク回避-対ドル100円台維持が焦点の声

東京外国為替市場では円が全面高。午後から日本株の下落が加速したのを受けて、リスク回避の円買いの動きが急速に広がった。

午後3時55分現在の円は主要16通貨全てに対して前日終値比で上昇。TOPIXなどの株価指数が午前の安値を下回った午後1時30分すぎごろから、円買いが一気に強まった。ドル・円相場は一時1ドル=100円29銭と5日以来の水準まで円が買われ、午前に付けた101円22銭からは1円近く円高・ドル安が進んだ。

IG証券の石川順一マーケットアナリストは、午後のドル・円の動きについて、「目先的には米金利の反落に加え、中国リスクも意識せざるを得ない。今までサポートラインとなってきた一目均衡表の『雲』上限を下抜けし、100円40銭前後に観測されていたストップロスをヒットした」と説明。「次のポイントは心理的な節目の100円ちょうどだ。ここにはかなり厚いビッドも観測されているが、割り込むと3日安値の99円26銭が視野に入る。つまり、ニューヨークの終値ベースで100円ちょうどを維持できるかが今夜の攻防の焦点だ」と言う。

更新日時: 2013/07/10 16:23 JST

 
 
 
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