2010年02月05日

週刊少年チャンピオン１０号：新連載透明人間の作り方

・透明人間の作り方
　獅狼ラビットの増田英二先生の新連載！……だよな？雰囲気がいい意味で変わっていて驚いた。もともと多少は漂っていた倦怠感を外科手術的に切り出して、恐怖のチャンピオン寒天培地で増殖したような背筋も凍る鬱屈。
　空は青くて山の稜線は柔らかくて、かわいく明るく残酷な幼馴染――黒ロングで目元ホクロの女教師も――までいるっていうのに、どうしようもなく空虚に包まれてしまっている斉藤真二のキャラ造詣は見事だった。
　シグナル全開なのに容赦なく突き放し、でも何事もなかったかのように天真爛漫に接する加奈のなかに地獄を見た。彼女がいなければ真二の悩みはあそこまでこじれなかったんじゃなイカナ。彼女にも言い分があって当然だし、彼女も彼女でいずれは透明人間になる運命を辿る気がしてならないのであるが……あ、進路希望を集めている眼鏡っ娘は透明人間になっていただいていきますね。
　ただただテンションが下降線をたどるようでいて、教頭のヅラカミングアウトみたいなネタを挟んでくるところも良かった。校長は丸バレなのに――丸バレで迷彩になったか？――教頭はバレていない如才のなさも教頭らしい。
　さて、山道の真ん中で寝っ転がっていたら轢き殺されるってのは寂れかけた離島だから良いとして、チェーンメールで広がる透明人間の罠が真二に襲いかかる。作り方なんてタイトルに謳うものだから、あの厄そうなお姉さんをベッドに寝かせて――というのを期待したのに!!
　透明人間の彼女、ミキがなりかけの真二の目に見えるならば、この世界の全員を透明人間にしてしまえば全ては元通りだ!!!そんな超力技の解決策を提案してみる。

個別感想記事はこちら（他の話は週刊少年チャンピオン感想中）
透明人間の作り方 SCENE.7 逃がさない　感想
透明人間の作り方　最終話　帰る場所　感想

・釣り屋ナガレ
　うわぁい。魚が釣れないと身体ではなく頭が裸になった～～。微妙にかわいく見えてしまうから、やっぱりお嬢は凄い。
　釣りにはそういうときもあるさ、だからこそ釣れたときが嬉しいのさと言ってみる。まぁ、単純に釣れないだけならまだしも、周りの人が釣れていて自分だけ釣果がないときのやるせなさといったら語り尽くせないものがあるからなぁ。ちょっとしか釣り経験がないのに、そんなところで共感できる経験はあるのだった……鉱物採集でも同じせいか。
　砂原が焼いた魚は全部二人で食べたのだろうか。なかなか良く食べおるわ。しかし、お経をあそこまで覚えているお嬢って……もしかして両親のために毎日読経したりしているの？こっちまでぶわっと泣きそうだ。
　次号はリベンジとのことで、お嬢が独力でスランプを脱するのが楽しみである。

・ANGEL VOICE
　ＳＧＭＦ乾！
　フリーキックからのシュートを三連発!!ここに来てさらに化けたようで、船学に行った同級生は遥か彼方、追いつけない次元にある。最後の仕上げは成田がブチ切れて乾と仲間内での乱闘。そのあまりの激しさに戦意を完全に喪失した敵が反則をしなくなってバスケ並みの得点で勝つ！
　試合で時間がゆっくり流れている間はマイちゃんの厄いフラグが成長しないから落ち着くなぁ。現実逃避もいいところだけど。

・侵略！イカ娘
　そう、千鶴こそが宇宙人的な性能の持ち主なのでゲ……それを言ったら宇宙人級の発明能力をもっている三愚者がクロだろ。シンディーは気付かなかった。幸せとかは別に呼ばない宇宙人は研究所の中にいたのです――。
　大笑いするイカ娘が安定して可愛かった。血液を採取させる千鶴はまったくもって、どうかしていると思う。早苗の趣味に価値観を毒されてしまっているのか――それなら余計に嫌がるな。
　とにかく悟郎に教えてあげなくっちゃ。

・バチバチ
　ごっつぁんです、って言ってんだろ!!
　なのにまだまだまだまだと美味しいものをパンパンのお腹に詰め込んでくる。恐怖すら覚えるほどに。意外と実力派の竹虎さんが良かった。簡単に部屋を替えられるなら仲間フラグにも見えるのだけど……猛虎や田上と一丸になって虎城部屋を染めるしかないなぁ。
　虎城部屋の食事シーンがぜんぜん美味しそうに見えなくて悲しくなってくる。勝つ喜びは難しくても、せめて食べる喜びだけは与えてあげてください。

・ギャンブルフィッシュ
　周とジャスミンは親娘だった！
　へ～。ニセ夢一郎に比べてしまうとインパクトが弱い。そういえばニセモノが他にもいるって話があったような。それとの兼ね合いをどうするつもりなのやら。まさか吐夢がニセモノでしたってオチにはできまい。いや、実は白鷺一族ではなかった、なら可能かなぁ。
　月夜野の脱出マジック発言が情けなすぎて失笑モノだった。もうちょっとこう、見せ場と言うか、ふんばりと言うか……はぐぅ!!

・風が如く
　間抜けな斬鬼にただただ蹂躙されてしまう師匠……むごすぎて官能的ですらあるなぁ。斬鬼は非常に情けないのだけど、決して斬られない鬼の強みとおたからを使いこなす才能のおかげで、超一流の忍者でも倒せないモンスターになってしまっている。
　そんなところが悪役のキャラクターとして、とても良かった。そして、とっても憎い。あの状態の師匠を救っても最終的に助かるかは怪しいものだが――いま、かぐやに願いを叶えてもらえるならば彼の治療を願うことだろう――五右衛門は竜巻列旋を進化させ、放つことを決める。
　そこまでやっても斬鬼は死なないんだろうなぁ。凄まじい。

・幻仔譚じゃのめ
　もうね……「止まらない暴走!!」が指しているのは大和じゃなくて、梅田先生じゃないの？少年誌の実質的な締めで腹違いの兄弟による口づけをみせるのはチャンピオンだけ!!?大和の表情が妙にエロティックでいけない気分になってしまいそうだ。
「覚鱗を外しても暴走しないあめ玉」が必要なのは邑くんではなく、梅田先生です！あと、編集部とフクイ先生とのりお先生と……朝灯と邑はあめ屋さんを開いて幸せにえろなかよく暮らしましたとさ、めでたしめでたし。

・ナンバデッドエンド
　いかにもお店にやってきそうな発言を――義理を重んじる人間だと評価してくれたわけね。まったくもってありがたくない。
　これを解決するには兄貴の出馬を願うしかないだろうなぁ。さもなければ店を止めて一人ずつ徹底的に潰していく。ドヘンタイは潰せば潰すほど絡んできそうだが。

・シュガーレス
　シャケが語ってくれた美学は、この作品の姿勢をも伝えていた。
　ストーリーも何もかも「ツマ」に過ぎず、ただただひたすらケンカで魅せてこそシュガーレスというわけか。クリープどころかシュガーも入れないタイトルにふさわしい。
　そして、さっそく襲撃を受けるシャケ派のシロ。ヘッドフォンを付けていると周囲への注意が疎かになって危ないよ？階段をちょっと上り下りするだけで、銃火を潜り抜けるような目に遭う。ここでの散歩は命がけだなぁ。
　まだ三話なのにヨハネスブれる気がしてきた。眼鏡の田中ヒラオリきゅんより、ドーパミン垂れ流しのマリモの方が遥かに知力が高そうな怪奇！「お前を見ていると――興奮するな」だけだったら痴力が高く見えたんだがなぁ。それは弱虫ペダルでお腹いっぱいか。

・弱虫ペダル
　恋い焦がれた巻ちゃんがついにバックから!!カマセにやってきた人が可哀想だ。今週の千葉氏くらい。
　他はともかくケータイで話し合っているシーンには笑ってしまう。人間苦しいときほど昔から培ってきたものがでる。そして、渡辺先生が主に培ってきたのはラブコメ。そういうことなんだろうか。
　ラストは流石にゾクッと来た。いーいねぇ。

・聖闘士星矢 LOST CANVAS　冥王神話
　また変な人が。輝火の発言で彼以外の守り人もアローンの考えを知ったうえで協力していることが判明した。処断されたひとやまいくらの冥闘士のなかにも、膝をつめて説得すれば賛同してくれる奴がいたかもしれない……。パンドラを諦めたのは、まぁ分かるが。
　冒頭の少女の疲れを癒してあげたい。数百年前でも人類はこれか――数百年前だから？

・元祖! 浦安鉄筋家族
　ノムさんの断面図！

・クローズZERO
　アクションのつながりがなぁ。一つの攻撃を繰り出したあとに、物理的にも心理的にも慣性がリセットされすぎる。単純に絵が問題なのではなく、漫画が問題なのだと感じた。
　それはともかく中ボス同士のタイマンですよ。大物が実力伯仲の戦いをしているあいだも背景で戦い続けていなければならない両軍団下っ端兵士たちは大変だなぁ。この戦いは戸梶が勝ってもいい面があるので、結果が気になる。

・範馬刃牙
　便利でも教えないなら意味がない。戦闘に使う場合にも、すぐに効力を発揮する弱点でなければ見えるだけ邪魔。オーバースペック気味だな。血管系まるまるヤバい人がみてらんないっ。外からでも弱点丸分かりの学生は微笑ましいのだが。
　みっちゃんが死ぬ前に世紀の親子喧嘩をみたいと言いだして開戦かな？

・クローバー
　トモキの計画性のなさがバイクの転倒とＺⅡの奪還失敗を招くのだった。警官の巡回路まで計算して作戦を立てていたのは誰だっけ？と記憶をたぐっていたらA君(17)の戦争だった。あそこまでやれとは言わんが……。
　なんにしても水沢さんの好感度があがったらしいのは喜ばしいことだ。ハヤトの「軍団」投入はなんだかオーバーキル。

・ハンザスカイ
　番場さんの攻撃がそこまで痛くないのはルールの関係なのか、力はなくても強くなれる表現なのか。格闘漫画として素直に楽しめてきた。
　挿入された藤木もかわいい。新入生をいびって積極的になったら、そいつは――。

・ドカベン　スーパースターズ編
　湯呑みてるてる坊主だけがくっきり記憶に残る。車中から様子をうかがっていた人物の正体とリークに関係はあるのかな。

・木曜日のフルット
　先生……ファンからのチョコとかはないの？鯨井先輩の男っ気のなさが萌える。次号はページ倍増とのこと！つまり４ページですね。

・ギャル番ゲーマー・マリー
　ダメ女その２？もっといるか、パンドラさんとか。ともかくダメ女はいいねぇ。紳士の夢だねぇ。そんな夢捨ててしまえ！

・CTC
　レース終了おつかれさま。新コーナー。警察（秘）手帳：秋田書店の警察手帳は皮肉にも程があるなぁ。とくにＲＥＤ編集部が関わっていた場合。ぶれまくってBaby!はネタが広がりそうで楽しみだ。えーと、少年を冠する……。

・その他
　フレッシュ漫画賞募集カットの女の子が可愛い。真木はじめ先生――読切を載せたことはない、かな。７４回新人まんが賞のミキさんの方は――すみません勘弁してください。単独ならまだしも１ページ前に厄すぎる絵があるせいで、前途有望な若者を魑魅魍魎の世界に引きずり込もうとしているようにしか見えないぞ。魑魅魍魎を食い殺すほどの新人を求めていると考えて間違いない気もする…。
　巻末コメント。竹下先生がご乱心、じゃなくてグラビアの人に話しかけ出した。いちばん離れた場所からですよ？山根先生と細川先生の飲み、細川先生の発言がマリモ節で再生されてしまう。板垣先生……えっ!?繋がりがあるならば佐藤タカヒロ先生にも声を掛けてあげてくださいな。渡辺先生の大車輪に段々と無感動になって行く自分がいる…。

・ケルベロスはは最後のページでストッキングの破れが逆に

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