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続く除染、消せぬ不安 福島の住民「いつ帰れるのか」

図:環境省が実施する「除染特別地域」の進捗状況拡大環境省が実施する「除染特別地域」の進捗状況

写真:住民が避難した家の屋根を洗う作業員ら=福島県楢葉町、2013年3月拡大住民が避難した家の屋根を洗う作業員ら=福島県楢葉町、2013年3月

 東京電力福島第一原発の事故で飛び散った放射性物質を回収する「除染」が、福島県内で続いている。住み慣れた自宅周辺の線量をめぐる住民の声は「もっと下げてほしい」「避難指示はいつ解除になるのか」。もとの生活に戻れるのか、思いは揺れ、悩みも尽きない。

 福島第一原発の西に位置する田村市では6月末、対象の11市町村で初めて、環境省による除染計画が終わった。

 6月23日、復興庁と市が開いた住民説明会があり、避難した住民計約120人が市の保健センターに集まった。

 マイクを握った環境省職員の報告によると、約1年間、1日最大約1300人が働いた。121戸約23ヘクタール分の宅地、95・6キロメートルの道路、127ヘクタールの農地、192ヘクタールの森林を除染した。その結果、宅地の高さ1メートルの平均値で空間線量は24〜56%低下。おおむね毎時0・32〜0・54マイクロシーベルトになった。

 じっと耳を傾けていた参加者たちからは、説明後、「線量は健康に影響しないのか」という質問が、堰(せき)を切ったように相次いだ。「0・23までやってほしい。うちは地元に墓があるから戻るけど、これで終わりじゃないよな」

 0・23は毎時0・23マイクロシーベルトのこと。国が「長期的な目標」とする年間1ミリシーベルトに換算される。環境省は「0・23にはなっていないが、近くまで下がった」との立場だ。

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