たとえば、
東大病院放射線科准教授・中川恵一&日本原子力技術協会最高顧問・石川迪夫「プルトニウムは非常に重いので遠くへ飛散しない」
あるいは、
いやそもそも、プルトニウムだのウランだのあの程度の爆発で20Kmも飛ばないから。
— 野尻美保子(猫化版) (@Mihoko_Nojiri) April 12, 2011
中川先生は、医者だから核物理のことはわからない(あとで、必ずこう言うでしょうが)、石川、野尻の両氏は専門中の専門なはずですから、責任は重大。
前回もちょっと紹介いたしましたが、また原発から15キロも南に離れた楢葉町から高線量のがれきが発見されました。
楢葉町 高線量の“かけら”見つかる
原発事故が起きた東京電力福島第一原発からおよそ15キロ離れた福島県楢葉町の河原で、表面の放射線量が高い、黒いシートのかけらのようなものが見つかりました。
現場付近では、先月から線量が比較的高いものが相次いで見つかっており、東京電力が事故との関連を調べています。
福島県楢葉町の井出川の河原では、今月5日に環境省ががれきの撤去に向けた調査を行っていたところ、砂の中から強い放射線を発するものを見つけました。
見つかったのは、縦2センチ、横2センチ、厚さ1ミリの黒いシートのかけらのようなもので、表面の放射線量が1時間当たり12ミリシーベルトと、高い値を観測したということです。
また、近くでは、4.7ミリシーベルトの線量の長さ16センチの木片のようなものも見つかりました。
現場付近では先月20日にも、3.4ミリシーベルトの縦3センチ、横1.5センチ、厚さ5ミリの柔らかい茶褐色のものも見つかっていて、東京電力は詳しく分析するとともに原発事故との関連を調べています。
現場は避難区域の中でも最も早く住民の帰還を目指す「避難指示解除準備区域」に指定されている地区で、住民の帰還に向けた今後の動きに影響が出ないか懸念されています。
東電の発表資料
このような高線量のがれきは、フクシマ構内にしかありませんから、当然フクシマから出たものでしょう。そして、なにかのトラックにくっついていたというわけでもないでしょう(当然表面の汚染測定はしているのですから)トラックが運んだのでなければ、あの爆発で飛んだのは間違いありません。プルトニウムは単なる原子、このがれきと比較するようなことはとてもできません。この重量のあるがれきが15キロ南まで飛んでいると言うことは、元素であるプルトニウムは、何十倍もの範囲で飛んでしまったと言うことです。最初に紹介した発言が、デマであることはこのことからも実証されています。横浜でストロンチウムが発見されたという話があり、そんな遠くまで重いものが飛ぶはずないと文科省が認めておりませんが、少なくとも15キロ地点でこのような重量物が飛んでしまっているわけですから、かなりの広範囲にプルトニウムが飛んでしまったのはもう明らかです。
この物体の検査を東京電力でやるというのも大変おかしな話です。なぜ、国の機関でやらないのですか?事故を起こした当事者に検査をさせるなんて、人殺しをした人間に衣服の血液検査の鑑定を頼むようなもの。まともな答えが帰ってくるはずがありません。
仕方がありませんので、このがれきを勝手に想像してみましょう。まず、構内でも同じようながれきが見つかっているはず。1000mSv/hrのがれきが2011年5月に見つかり、3号機の爆発で大きな穴の開いた建屋も、ものすごい被曝量。
つまり、2011.3.14 11:01 におきた 3号機の爆発
が原因と言っていいでしょう。この時に、楢葉町の線量が上昇したのか。偶然にも消防団員が4キロ離れた河口で作業をしていました。具体的にどこの場所かは説明しておりませんが、4キロ離れた河口で双葉消防団員と書いてありますから、4キロ南に離れた熊川と考えるのが妥当でしょう。そして、この時に次の証言。
爆発後、現場の放射線量が急激に上がり、慌てて避難したといいます。
「現場の線量も急激に上がったので、緊急的に撤収作業をして引きあげました」(双葉消防本部・志賀隆充指令補) (08日10:47)
これだけの高線量となると、炉内構造物か、使用済み燃料くらいしか考えられません。黒色の物体は、おそらく燃料ペレットの被覆かなにかじゃないでしょうか。もし3号機の燃料プールの核爆発でないとしたら、格納容器が破損してしまった証拠になりますから、もっと大変なこと。
そして、この疑惑の3号機プールの核爆発。この時には、東電の公式見解では、放射能漏れはほとんどないことになっています。
このがれき一つだけとっても、放射能量としてはとても無視できないはず。なんども繰り返していますが、爆発で最も線量が上がった3号機の核爆発で、なぜ放射能が出ていないと主張できるのか。
プルトニウムが飛んでいないなどと言う嘘を平気で垂れ流した専門家達は、直ちに謝罪するべきですし、またこのようなエセ専門家の発言を信用してしまった人もまた、深く反省しなければなりません。
◆関連ブログ
5マイクロシーベルトで緊急事態宣言-フクシマは永久に緊急事態2013年07月04日
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3号機の爆発−どう考えても核?(50万アクセス)2011年08月10日
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これだけ危険な場所を、帰還を目指す「避難指示解除準備区域」だなんて、狂っているとしか言いようがありません。
その上、4つの電力会社が「5原発10基の再稼働申請」という信じがたい行動をしています。参院選挙の結果が、自公で過半数の議席を確保すると見越しての行動なのでしょう。
もうそろそろ頭のおかしい政治家を選ぶのは、やめてもらいたいものです。ある意味、頭のおかしい政治家に投票するのは人類への犯罪だと思います。
そういえば以前からよく東京の選挙区から出馬しているマタヨシさんのことを、よく馬鹿にしている人がいましたが、あの人は震災の前から原発に反対していたのですね。あの人の演説をよくよく聴いてみると、ラドン宰相なんかよりも、むしろまともな事な事を言っているんですね。投票はしませんが。
マタヨシ光雄さん:政見放送
http://www.youtube.com/watch?v=jq0j91t_gVE
(核拡散の問題/2:18〜)
7月に入ってからの分析結果は以下のサイトにあります。
http://www.tepco.co.jp/cc/press/2013/1228756_5117.html
冷却水に溶け込んだ放射性物質が、地下水脈に乗って海に流れ出る危険性は、事故直後から指摘されてきましたが、東京電力では有効な対策を全く講じてきませんでした。
更に今回新たに掘削調査した井戸からは、90万ベクレルという高濃度の汚染が計測されたそうな。
東電は土壌改良剤などを注入して、土を固めるつもりだと泥縄式のことを抜かしているそうな。
海へ向かう方向を一時的に封じても、汚染水は結局迂回して海に向かうはずで、抜本的な対策にはならないでしょ。根本的に対策を施そうなんて意思はないんですね。
海産物資源で生活している太平洋沿岸諸国は日本に対して300兆円、10年間分割払いの賠償を準備しているそうです。賠償保険なんか成立しない筈ですよね。